憤怒のソリダス
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の剣を持っているあれは……レジアス?
「開発力はどの分野でもアウターヘブン社が勝っているが、我々地上本部や管理世界の企業が何も開発していない訳ではない。捕縛ネット然り、この新型パワードスーツ然り……」
「パワードスーツ……!?」
まさか地上本部の最高責任者が自ら戦闘に出てくるなんて……。これはちょっと想定外だ。
「今の内に通告してやる。ここに留まれ、貴様の歌でミッドを守れ。さもなくば……」
「さもなくば?」
パワードスーツの外骨格から重々しい音を立てながら剣を構えたレジアスは、先程まで抑えていた殺気を一気に放った。
「貴様の四肢を切断してでも、ここに留まってもらうことになる。エナジーと身体能力だけでここまで脱走してきた以上、少なくとも足は奪う必要があると見た。五体満足でなくとも、月詠幻歌さえ歌えるのならば問題ない。二度と逃げようなんて思えない体になれば、貴様も観念するだろう」
「そこまで……自分達が生き残るためなら、そこまでやるのか、管理局!」
これがさっきオーリスが言っていた、レジアスの本気か。確かに彼の覚悟の強さは凄まじい、でも……今の発言を聞いたからこそ捕まる訳にはいかない。というか四肢切断って、全身のほとんどを供物にされた勇者並みにドン引きだよ。世界を守るために懐柔策を使うならわかるけど、脅迫はどうかと思う。……時間が無くて焦ってるから、脳筋理論に走ったのかもしれないが……。
「儂の言う事は、大人しく聞き入れてくれないようだな。残念だ、月詠幻歌の歌姫」
「元より聞く耳持たず。あなた達の生贄になるのは、まっぴらごめんだ」
私の意思を聞いてレジアスはため息をついた直後、一気に近づいてきて人斬り鋏を振り下ろす。武器が重いのか、彼の動きが大振りだったため、私はレジアスの左側の下をスライディングで回避、位置的に背後へ回り込む。そのまま彼の手段を一つでも潰すべく、背中についてるアームを切り落とそうとしたら、他のアームが動いて盾が刀の軌道上に入り込んだ。その盾を見てなぜか強い恐怖に襲われた私は、咄嗟に刀を引いてバックステップしたが、ちょっと間に合わなくて盾に刀が触れた瞬間、
―――ボンッ!
「うわっ!?」
盾が爆発し、私の身体が吹き飛ばされた。爆発前にバックステップしてたおかげでダメージは最小限で転倒もしなかったが、心臓は驚いてバクバクしてる。身体が一応問題なく動けることを確認しながら、私はあの盾の正体を推察した。
「まさか携帯可能にまで小型化した爆発反応装甲なんてものまで持ち出してくるなんて……」
「儂の保身は完璧だ。貴様のような戦いの素人では、このパワードスーツを超えることは出来ん」
ゆっくりとこっちに向き直るレジアスの動
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