第六幕その九
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「今日のお昼は」
「たぬきそばも出そう」
「それも忘れたらいけないね」
狸と貉はそちらもでした。
「きつねにたぬき」
「どっちも食べよう」
「きつねそばも出さない?」
「たぬきうどんもね」
すねこすりと猫又はこう言ってきました。
「どっちもね」
「よくない?」
「あれっ、きつねそばにたぬきうどん?」
トトはそう聞いて首を傾げさせました。
「そんな食べものもあるんだ」
「そうなの、地域によってあるの」
恵梨香がそのトトにお話しました。
「これがね」
「そうなんだ」
「そう、揚げが入っているお蕎麦がきつねそばたっだりね」
「へえ、そうなんだ」
「天かすってあるわね」
恵梨香はトトにさらにお話しました。
「天婦羅を作った時に出来る」
「あの天婦羅の衣だけのだね」
「あれをお蕎麦に入れたのをたぬきそばって言う地域があるけれど」
「それをうどんにしてなんだ」
「そうなの、たぬきうどんになるの」
「そうだったんだ」
「色々地域によって違う」
きつねとたぬきのおうどん、おそばはというのです。
「本当に」
「そうなんだ」
「だから妖怪さん達が言うね」
「きつねとたぬきはだね」
「あるのよ」
「成程ね」
「ええ、地域によってね」
「そのことわかったよ」
トトも頷きました。
「色々あるんだね」
「そうなの、日本の麺類にもね」
「そのことも理解しないと」
「覚えておいてね」
「そういうことでね」
「さて、色々出して」
油すましが言ってきました。
「皆でお昼を楽しもうか」
「お昼は皆で大宴会じゃ」
「夜は運動会でな」
子泣き爺と砂かけ婆がまた言います。
「夜も宴会をするがのう」
「朝もな」
「ううん、日本の妖怪さん達って明るいね」
オジョは目の前で実際に楽しそうに盆踊りみたいに踊りつつお話をする彼等を見て思いました。
「どうにも」
「はい、実は」
恵梨香がそのオジョに答えます。
「日本の妖怪さん達ってこうなんです」
「明るくて親しみやすいんだね」
「そうなんです」
「そう言うとあれだね」
オジョがここで思ったことはといいますと。
「妖精と似ているね」
「欧州のですね」
「うん、そう思ったよ」
「確かにそうかも知れないですね」
恵梨香も実際にこう思いました。
「妖精さん達とどうも」
「似ているね」
「同じ感じもします」
「実際にかなり近いと言えるね」
教授も学問からお話しました。
「これは」
「やっぱりそうですか」
「うん、何かとね」
「そうなんですね」
「だからね」
それでというのです。
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