第14話 女の闘い
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と戦えるとは中々意気の良い若者。スカウトする価値は十分かと思います」
「ヒューム?」
しかし紋白の小声に対しての答えが全くの別モノだった。
これに首を傾げる紋白。
何故噛み合わない返答をしたのか疑問に思っていると、
『紋様。レオナルド殿が聞き耳を立てています。如何か私の話に合わせて頂きたい』
一方通行のヒュームの内緒話の時に使う技で、今現在ヒュームの声は紋白にしか届いていない。
そしてこれが答えだったのだ。ならば対応は決まっている。
「うむ、後で機会があれば是非名刺を渡しておこう」
しかし紋白の対応は遅すぎた。
レオは紋白たちに一切眼を向ける事なく気づいている。
「なるほど」
「如何しました?」
1人で勝手に納得しているレオに自然と話しかけるリザ。
勿論リザも気づいている。猟犬部隊では諜報が担当だったので、これには気づいて当然だった。
しかしその事すらも察せられない2人。この様な面では九鬼の2人よりは優秀だった。
そしてこの女の闘いの元凶となった人物は、
「アレは・・・・・・燕か?」
「うん?士郎君、彼女のこと知ってるの?」
「見間違いじゃ無ければ、多分・・・・・・松永燕だ」
「ほう?衛宮は既に誑していたか。流石だな」
「何がだ?」
しかし士郎の疑問に京極彦一は答えない。
その代わり――――と言うワケでは無いのだろうが、士郎の中の存在が同意する。
『京極彦一には既に見通されているか。最早隠し立てできそうもないな?』
(何がさ?)
『いい加減自覚しろと言う事だ、この衛宮色情魔め』
(誰が色情魔だ!人の名前を勝手に改造するな!)
『貴様以外に誰がいる?この世界で今日までどれだけの女を誑かして来た?』
(変な言いがかりをつけるのはやめろ!俺は誰も誑かしたことなんて無いし、そもそも俺にはモテる要素なんて無いだろ!)
『・・・・・・・・・・・・・・・』
(何で急に無言になるんだよ!)
『黙り込んだのは貴様のこれまでの行為と今の発言を照らし合わせた上でドン引きしただけだ』
(だからなんでさ!)
この会話は当然誰に聞かれる事も無いが、これをすると急に黙り込んで見える為、周囲に人がいれば訝しまれる。
勿論京極彦一も訝しんだが、それ以上に。
「どこまでも飽きさせない所だ。この学園は。特に我が親友は」
今の状況を彼なりに楽しんでいる様だ。
しかし、今を楽しんでいない者達がいた。
それは当事者である百代と燕だった。
(どうなってるの!?)
最初こそはやられたが、多彩な武器の攻めで自分への興味を高めて、今後の情報収集に
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