第14話 女の闘い
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翌朝。
百代は上機嫌で教室に着いた。先程まで義経への挑戦者選別の為の決闘をしていたので、朝のHR開始5分前だが。
「〜〜〜♪」
「おはようで候、百代」
「おはようユーミン♪」
「いやに機嫌がよさそうだけど、何かあったで候?」
「ちょっとな〜♪」
何やらもったいぶっている百代だが、そう言ってる間に朝のHRが始まり、担任のゲイツ・カラカルが教室に入って来た。
何時も通り出席を取ってから、そこから先がいつもと違った。
「今日は皆に転校生を紹介するよ!」
「この時期に転校生?クローンで候?」
3−Fの教室内の多くの生徒が思った事を矢場弓子が口にする。
この時期ならば有りえぬことでは無い。九鬼財閥ならば、遅れてクローンをさらに転校させてきてもあり得ると思ったからだ。
しかし、事実は違う。
「クローンじゃないね。普通の人だよ?」
如何やら期待通りにはいかない様で、一瞬だけ期待した生徒達は肩を落とす。
それを百代は如何でも良さげに言う。
「如何せむさい男とかだろう?ソースは私の勘だ」
「なるほど、十分あり得るで候」
「良いんだ!私には清楚ちゃんがいるもん!」
だがそこで、説教――――と言うよりも助言が入る。
「百代・・・!――――直感も大切だが、何事も決めつけるのは駄目だぞ」
「何かあり難い事を言われた気がするな。ん?如何して最初の語尾、疑問形だったんだ?」
しかし百代の疑問に誰も応えることなく、ゲイツが廊下で待っている転校生を促す。
「それじゃあ転校生君。軽やかにドゾォーーー!」
その言葉に遠慮なく入ってきたのは勿論、転校生の松永燕。
その可憐な容姿に男たちは色めき立ち歓声を上げるが、それより誰よりも歓喜したのが百代だった。
「Σ(゚Д゚)、( ゚Д゚)・・・・・・」
「(*´Д`)\(゜ロ\)(/ロ゜)/\(◎o◎)/!」
大・興・奮!
だが百代の奇声じみた歓喜の発露をよそに、燕が朗らかに自己紹介をする。
「はじめましてーーー!」
「おおーーー!何と言う可憐さ!悲願達成、大願成就!やったぞ皆の衆!我ら3−Fも遂に美少女を手に入れた!」
しかしそれを聞きずてならない者がいた。言うまでも無く百代である。
「オイオイ、美少女だったら私やユーミン、それに虎子がいるだろ?」
「ヒィっ!?すいません!お願いですからラーメンにして食べるのはやめて下さい!」
「おまえもかい!」
東西交流戦の時に百代の相手になった内の誰かが言ってきた、尾ひれがつき過ぎた噂の内容によく似かよったモノだったため
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