第20話
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「いやいや、アプリ開発は財団で俺はARCUSUの機能を利用した”裏技”を提案させてもらっただけさ。オリヴァルト殿下が隠し持っている”あらゆる場所と通信できる古代遺物”――――そいつの力を使わせてもらうことで中継器を介さない通信が可能になるような。」
「うふふ、そういうカラクリだった訳ね。という事はオリビエお兄さん、結局あの通信機はケビンお兄さんから取り上げられないように頑張ったみたいね♪」
トヴァルとレンの話を聞いたリィン達は冷や汗をかいて表情を引き攣らせた。
「な、何だかとんでもない事を聞いた気がするんだが……」
「そ、そうですね……しかも所々聞いてはいけない方がいいお話も知ってしまいましたし……」
「うん、技術的な事はサッパリだが相当な裏技である事は理解できる。」
「まあ、古代遺物頼りだからさすがに汎用性は無いんだけど。」
「それでも、ゼムリア大陸ならどんな場所でもZ組や特務部隊のみんなと通信が繋がるっていうのは奇蹟だよねぇ。」
「確かにな。導力通信ですら繋がる距離は限られているしな。」
「ふふ、古代遺物の力を借りていますから、言葉通り”奇蹟”ですわね。」
我に返ったリィンとステラは困った表情で呟き、ラウラとフィーは静かな表情で答え、エリオットとフォルデ、そしてセレーネは苦笑していた。
「ああ……本当に色々な人に助けてもらってるんだな、俺達は。―――トヴァルさん。改めて、本当にありがとうございました。」
「ハハ、いいってことさ。こっちも好きでやってるんでな。で、本当だが……”結社”がチョッカイをかけてきたんだって?」
「ええ……半年ぶりに。いや、エレボニア本土に限定すればあの内戦以来になりますね。数種類の人形兵器群―――鉄機隊の”神速”に加えて新たな執行者まで現れました。そこまでの戦力をこの地に投入する目的―――何か心当たりはありませんか?」
「………結社についてはギルドも警戒を強めてはいる。だが、詳しい動きは何もわかっていないのが現状だ。各地で暗躍しているいくつかの猟兵団も含めてな。」
リィンの問いかけに対してトヴァルは複雑そうな表情で答えた。
「そうですか……」
「ま、”赤い星座”の本隊がいないってわかっただけでも収穫だけど。」
「ああ、その辺は”かかし男”に感謝するとして。結社については、現時点で一つだけ確実に言えることがある。――――”例の計画”ってのを何としても奪い返す事をきっかけにして、メンフィルによって大きく力を削がれた裏の世界での結社の力や名を復活させようとしてるってことだろう。」
「そ、それって確か、クロチルダさんが言っていた――――」
「―――
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