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とある3年4組の卑怯者
105 靴下(てがかり)
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理由があんだあ!?弟の太郎はともかく城ヶ崎や藤木はおめえの嫌いな奴なのによお!!」
「し、死ぬのは僕だけでいい・・・。父さんや母さん、太郎や城ヶ崎、そして藤木君まで・・・、巻き込むな・・・!!」
「あ!?よく言うぜ、俺の親父が去年死んだのはてめえのじーさん、つまりテメエの家族が殺したも同然なんだよ!俺はてめえの家系を途絶えさせてやる。一度決めた事は俺は変えねえんだよ!!!」
 その時、各務田の部下が入ってきた。
「旦那!太郎と城ヶ崎ってガキを捕まえました!」
「そっかそっか、入れ!」
 部下に連れられて城ヶ崎が太郎を抱えながら現れた。部下に襟を掴まれ、服の右側が血で染まっており、口にはガムテープを巻かれている。太郎にも口にガムテープを張られており、声を上げる事ができなくなっていた。
「んーっ、んーっ!!」
「た、太郎、城ヶ崎!!」
 各務田の部下が城ヶ崎を部屋の床に投げつけた。
「おいおい、こんな所で会えるなんて運がいいのか悪いのかわかんねえなあ!!まあ、てめえら仲悪そうだけど、天国では仲良くすんだぞお!ぶはははは、ぶあっはははははは!!」
 各務田は演芸番組の漫才やコントを見ているかのように大爆笑した。
「さあて、答えねえならまずこいつらを殺すか。おい、その鋸貸せ!」
 各務田は部下から鋸を借りた。
「や、やめろ!!わかったよ、居場所を言う!!父さんと母さんがいる所を言う!僕はともかく、太郎と城ヶ崎は殺さないでくれ!」
 永沢は必死で止めようとした。
(永沢っ・・・!?だめ、あんたが死んでもだめっ・・・!!どうか、手掛かりを残したから、誰か見つけてっ!!気付いてっ・・・!!)
 城ヶ崎は連行される際、足でなんとか靴下を脱ぎ、靴下の片方を神社の前に残し、もう片方を各務田の隠れ家の前に置いたのだった。そのため、今は裸足だった。

 三人組の警察は神社の前で土で汚れた靴下を発見した。
「こんな所に靴下が・・・?」
「おい、あれを見ろ!!」
 警官達は血痕を発見した。まだ新しい。
「もしかしたら、これに付いていけば奴らの場所に辿り着ける筈だ!!」
「よし!」
 警察官達は自転車を走らせた。

 リリィと笹山はとある家の前まで走っていた。二人が事件に関わるのはリリィが買った本を巡って上級生に狙われて以来の事ではあるが、今回のケースは巻き込まれるのではなく、自ら首を突っこんでいた。その時、リリィがあるものを発見した。
「ん、あれは・・・!?」
 リリィは靴下が捨てられてあるのを見つけたのだった。土で汚れている。
「どうしたの!?」
「これ、城ヶ崎さんの靴下だわ!!」
「え!?」
 リリィは城ヶ崎と会った時、彼女は素足だった事を思い出した。靴を吐いていれば靴下はここまで汚れない。また、血痕のようなものがこ
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