0300話『ついに起きてしまった事』
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……! かなり危ないかもしれません! 大淀!!」
「は、はい!」
「すぐに提督を医務室に運びますから手伝ってください! 榛名さんはそのまま提督に力を送り込むイメージを!」
「わかりました!」
「お任せください!」
そんな事が起きてしまい、提督の症状は医務室に運ぶまでにたくさんの人達に見られてしまい、もう隠せないところまで来てしまいました……。
そして……。
「ハルナ……。どうして話してクレナカッタノ?」
「ごめんなさい、金剛お姉さま……これは内密に処理しようとしていたのですけど……」
涙を滲ませている金剛お姉さまに私は反論をする余地もありませんでした。
もう医務室の内外ではたくさんの艦娘の皆さんがそろって集まってきていましたから。
「このっ! クソ提督! あたし達の前から消えるんじゃないわよ! 消えるんじゃ……う、うぅ……」
「ぼのたん……」
曙さんが今も透けてしまっている提督に向かって己の胸の内を叫んでいて漣さんが肩に手を置いて慰めていました。
きっと……なにかしら予感をしていたのでしょう。
私も、いつかこうなるのではと危惧していましたけどとうとうやってきてしまいましたから。
今も手を握っていますが提督の姿は透けたままです。
もう、私だけじゃ……無理なのですか? 提督……。
「提督さん、せっかくこうして会えたのにお別れなんていやだよぉ……」
「シンちゃん……」
シンちゃんが私とは反対の提督の手を握っていました。
シンちゃんと私ならもしかしたら……。
と、思いもしましたけど、結局提督の様態は回復していませんでした。
どうしたらよいのですか、提督……。
榛名はもう耐えられないかもしれません。
みなさんもそうです。
ですから早く帰ってきてください……。
そんな榛名たちの光景を見ながら一応はまだ冷静な長門が明石に提督の容態を聞いていた。
「……そうか。やはり裏目に出てしまったのだな」
「はい。すみません。私の提督にしてあげたいというエゴでこんな結果になってしまいまして……」
「なに、気にするな。いずれは誰かが思いついた事だろうからな。遅いか早いかの問題だったんだ……。
それで、提督を治す見込みはあるのか……?」
「それが……なにぶん症状が発覚してからそんなに日数が経っていませんから納得のいく成果をまだ上げられていないんです。提督は私が治す!って啖呵を切ったのにこのざまです。自分が情けなくなってきます」
「わかった。とにかくしばらくの間は私が提督代行をしていよう。
柳葉大将や久保提督にはなにか連絡があったら『風邪で寝込んでいる』と誤魔化しておく」
「お願いします。その間に私もなにかしら解決策を見つけてみせます」
「頼んだぞ」
「はい。お任せを
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