第六幕その二
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カエルマンはお肌の色を変えてみせました、これまで黄色だったそのお肌が見事なコバルトブルーになりました。
その青くなったカエルマンを見てです、五人はびっくりしました。
「えっ、青いですね」
「青くなりましたけれど」
「お肌の色が変わりましたね」
「それも急に」
「そうしたことも出来るんですか」
「そう、この通りね」
見せた通りにというのです。
「変えようと思えば変えられるんだ」
「蛙はお肌の色を変えられましたね」
「そのこともあるけれどね」
恵梨香にも答えました。
「オズの国ではそれぞれの色があってもね」
「変えようと思えばですね」
「変えられるんだ」
「その自由もあるんですね」
「独自の色を出すことも出来るんだ」
そうしたことも可能だというのです。
「そしてね」
「そして?」
「合わせることも出来るんだ」
周りの色にというのです。
「どちらも可能なんだ」
「そうなんですね」
「そうだよ」
笑顔で恵梨香にお話をするのでした。
「それがオズの国なんだよ」
「そのこともよくわかりました」
「そうしてくれるのなら何よりだよ」
こう笑顔で言うのでした、そうしたお話をしながらです。
一行は今入っている森を冒険していましたがに時間程そうしているとです。
ふとです、トトが耳をピンと立てて言いました。
「何か変わった匂いがしたよ」
「変わった?」
「うん、変わったね」
そうだったというのです。
「生きものとはまた違う」
「どんな匂いなのかな」
オジョがそのトトに尋ねました。
「一体」
「だから生きているけれどね」
「生きものとはだね」
「また違うんだ、妖精さんみたいだけれど」
それでもというのです。
「また違うね」
「独特の匂いなんだ」
「そうした匂いがしたんだ」
「ううん、僕は何もね」
オジョはトトのその言葉に微妙なお顔になって応えました。
「匂わないけれど犬の君にはだね」
「うん、わかるんだ」
犬のお鼻ならというのです。
「それでね」
「不思議な匂いがするんだ」
「何の匂いなのかな」
トトは匂いを嗅ぎながら首を傾げさせました。
「これは」
「わからない?」
「ちょっとね」
どうにもというのです。
「はじめて嗅いだ匂いだよ」
「あれっ、あれは」
ここでオジョはまた言いました、ふと前を見てです。
すると前にです、お顔はお口だけでやけに節だった身体の蛇を見ました。その蛇を見ていうのでした。
「変わった蛇だね」
「あの蛇は」
ここでまた言ったトトでした、その蛇を見てです。
「あの蛇から匂いがするから」
「あっ、そうなんだ」
「あの蛇は普通の生きものじゃないよ」
そうだというのです。
「妖精でもな
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