第19話
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ル少佐は複雑そうな表情で黙り込み、目を細めたランディに視線を向けられたレクター少佐は口元に笑みを浮かべた後リィンに問いかけた。
「ええ……アリサ達も知っているのですから、ロイド達にも当然知っておいて欲しかった事実でしたので。――――話を続けますけど、いくら戦争で活躍し、その活躍を評して”公爵”の爵位を授けたとはいえメンフィル皇家が一貴族を贔屓する事は、メンフィル帝国内の人々に”示し”がつきません。ですからメンフィル皇家以外の人々を納得させるには、それなりの”対価”が必要です。」
「そしてその”対価”が、メンフィル皇帝直々による”要請”って訳か。わざわざ皇帝直々の”要請”にしたのは皇家以外のメンフィルの政治家や軍の連中の介入を防ぐ為か?」
レクター少佐の問いかけに静かな表情で頷いたリィンは説明を続け、リィンの説明を納得した様子で聞いていたランドロスはレンに視線を向けた。
「うふふ、大正解♪リィンお兄さんに対する”要請”の権限を持つのはパパとシルヴァンお兄様のみだから、レンやプリネお姉様は当然として、リフィアお姉様ですら、リィンお兄さんに対する”要請”の権限を発動する事もできないのよ?」
「次期メンフィル女帝に即位する事が確定しているリフィア皇女殿下ですらも、リィン君に対する”要請”の権限がないのですか………」
レンの説明を聞いたトワは驚き
「更にリウイ陛下達もお兄様に対する”要請”を発動した際は、お兄様に様々なサポート要員を付けてくれましたわ。―――勿論、そのサポート要員の中にはわたくしも入っています。」
「やれやれ、至れり尽くせりだな。ま、そのお陰で”北方戦役”でのノーザンブリアの市民達の被害は皆無に済んだから、こっちとしては助かったんだがな。」
「何……っ!?」
「”北方戦役”って……!もしかしてリィン君、1年前のエレボニア帝国によるノーザンブリア侵略に協力していたの……!?」
セレーネの説明の補足の後に苦笑しながら答えたレクター少佐の話を聞いたランディは驚き、トワは信じられない表情でリィンに訊ねた。
「えっと、それは……」
「あー、紛らわしい事を言ってすまん。正確に言えば、”遊撃士協会の外部協力者として”、ノーザンブリアの公都であるハリアスクの市民達の避難誘導や救助に手を貸していやがったんだ。」
「遊撃士協会の………という事はエレボニア帝国軍によるノーザンブリア侵攻の情報を掴んだ遊撃士協会がメンフィル帝国と交渉して、リィン君達をハリアスクの市民の人達の避難誘導や救助を手伝う”要請”を両陛下が出したの……?」
リィンが困った表情で答えを濁していると代わりにレクター少佐が答え、
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