第三話「チカラとは?」
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てもいいじゃんか?
と、俺は少し野望を抱いた。ま、それが原因で悲劇につながってもいけないしな。
「じゃあ、しばらくの間はここでおとなしくしていることだな? いくら仮面ライダーだからって、無茶はいけねぇ。世の中が平和になったときにはその体を社会に役立てることだ。まぁ、俺が言えるのはこんぐらいだ。相談だったら、いつでも乗るぜ? ほら……」
と、彼は僕らに電話番号のメモを渡して、座布団の席から立ちあがった。
「人間じゃない体になっちまったのは酷だが……それをどうとらえるかが正念場だぞ?」
滝さんは、最後にそう言い残して神社から出ていった。一体、あの人は何だったんだろうか? 俺たちの正体を暴いた後は言いたいことだけ言って用が済んだら帰って行ったのだ。しかし、これで今後どうするべきかの助言は授けてくれた。
ま、とにかくしばらくは目立たないように暮らしていればそれでいいということだ。
……が!
「学校中退するってことは、早々に働けってことだよな?」
しかし、中卒からの就職なんてたかが知れてるからな……
「あ、でしたらここでお手伝いしてくださいませんか? お給料についてはわからないことが多いですけど、一様……ご飯やお風呂は提供できますし」
「え! そ、それって……」
「同居っていうんでしょうか?」
「……」
今、俺の脳内にはとんでもない非現実的な展開の予想が何度も駆け巡った。これは、よくある展開とは言えない。主人公が普通の、悪くてもモヤシ眼鏡野郎ならともかくだ。美少女のヒロインと同居する主人公がデブキャラつったら……
――こんな展開ありかよ〜!?
神社の外にて
「わるいな? 待ったか?」
滝は、石段を下りて、下で待つ一条の元へ帰ってきた。
「……いいえ、どうでしたか?」
一条は、石段の入り口付近に車を止めて滝が戻ってくるのを待っていた。本来は彼も共に行こうとしたのだが、ここは滝自身が一人で行くと言い出したので、先輩の彼の意見を聞いて、滝一人を境内へ向かわせたのである。強化人間の場合、その力に混乱、動揺して人間不信になりかねないという状況もあり、ここは親身な対応と長年ホッパータイプの強化人間との付き合いが長いことからだ。
案の定、ライダーに変身してしまったのは大柄な青少年であり、彼の隣にいた少女も同様の存在になっていた。まだ、力の加減で困惑する前触れであるのか今後についてで悩んでいたことから、ここは彼はそれなりにわかりやすい助言を与えて、今後についての意見を聞きだして、何かあればと連絡先を渡して出ていった。
「状況はどうです?」
「ああ……やっぱ、強化人間だったわ。偶然か成り行きかで変身したらしくて、その後について悩んでいたそうだ」
「そうですか……彼らは今後どういう
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