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魔法少女リリカルなのは 絆を奪いし神とその神に選ばれた少年
真・五十話  顕現した神。そして来る全の理解者
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全の前に立つ少年。少年と分かるのは身長からだ。

なぜならその少年は全身に鎧を纏っていた。体を覆うのは龍の鱗にも見える青い鎧、両腕を覆うのは汚されぬ白を彷彿とさせる手甲。

足を覆っているのは新緑を思わせる淡い緑色の足甲。右足から煙が出ている事から右足で魔力弾を蹴って弾いたんだろうというのが分かる。

そして聖からはわからないかもしれないが背中には赤い翼のような物が畳まれた状態でついている。

そして頭をすっぽりと覆う兜。その色は紅色だ。極めつけは腰に備え付けられている剣だろう。柄頭の部分が龍を模しており、鍔の部分も龍の口から剣が出ているような意匠が施されている。

「お前らもよぉく知ってる奴だぜ?俺的には久しぶりだな。まあ、外の様子を見るにお前らも俺の事は久しぶりって感じか」

「何を言ってるんだ、僕はお前の事なんて知らないぞ?」

「そうだな。確かに()()()をお前は知らない。でも、()()()()をお前らは知ってる筈だぜ?もちろん、全。お前もな」

少年は振り返り、その素顔を全は見る。しかしやはり全には分からなかった。

どうやら過去に会っているのだろうがいかんせん、記憶力のいい全でも分からなかった。

「ああ、まあ分かんねぇだろうな。髪の色とかも違うしな」

少年はやれやれと言いたげな表情を作ると、膝を立てた状態で座っていた全を立たせる。

「大丈夫か、全」

「あ、ああ。大丈夫だが……お前、本当に誰だ?」

「あんたは分かってるんじゃないか?全の中の神様」

〈ああ、久しぶりだな。本当に〉

「?真耶、知ってるのか?」

〈ああ、お前にとっては命の恩人だ〉

「折角だから名乗ってやるよ。高宮」

少年はそう言うと、一歩踏み込んで右手を高く掲げる。

「世界を守護せし四神の鎧、それを纏うは世界の守護者。されど我は今この時だけは、我が親友の為にこの力を振るおう。俺の名前は支倉(はせくら) 奏平(そうへい)。前世の名前は
















神楽院、沙華」


「か、神楽院!?バカな、神楽院はそこの橘の偽名だろうが!」

「ちっちっち、それが違うんだよ。紗華は俺が全の体を一時期借りて生活していた時の名前さ」

「ほ、本当に神楽院なのか?で、でもあの時」

目の前の少年は神楽院と名乗った。しかし、ではあの落ちていった神楽院は何だったのか。

「ああ、あの後、なぜか拾い上げられてな。で、お前を立ち直らせてくれた事に感謝の気持ちで一杯ですっつってなぜか転生させてくれた。驚いたのが他の神様も普通に承認してくれてよぉ、あっはっは!!」

「いや、それは笑うような事じゃ
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