続々とお蔵入りネタ集
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(フィニート)の開放を決意します。
リージュは黒竜戦で契約した精霊と意識を交わすことで氷の力を極限まで高め、どんどん人外染みた力を発揮するようになっていきます。精霊も世の理そのものを変えようというアフラ・マズダに思うところがあるらしく、その力はレベル7の領域さえ超えようとしていました。
ユグーは、自分が何者なのかを知るために動いていました。そして偶然にもガウルの伝手で「ラプラスの一族」と呼ばれる特殊なエルフの一族と接触します。ちなみにこのエルフは没ストーリーにあるはて迷外伝に登場した少女だったりしますが。この一族は人類史の監視、記録者で、Dグレで言えばブックマンみたいな連中です。
彼女の言によると、ユグー・ルゥナという名前と性格の人間は人類史でその存在が確認されて以来常に世界のどこかに自然発生的に存在し、常に「結果的には人類存続に貢献」してきた存在だといいます。その歴史は古く、初めてその存在が特別な存在だと認知されたのはダンジョン発生時だといいいます。また、そのすべてのユグー・ルゥナが出自の知れない存在だったといいます。
ラプラスの一族の見解によると、ユグー・ルゥナは人類が続くことを願う思い、神に頼らず生き続ける人間の希望が注ぎ込まれた「器」であると考えられています。そしてユグーがゴースト・ファミリアにいる理由は恐らく、オーネストとアズという二つの存在が人類の今後を大きく左右するからだろうとエルフは言いました。
ユグーはそれが納得できませんでした。自分の意志だと思っていたのが自分の意志ではない。なまじ「集合無意識の声」を聞いているが故に、余計に受け入れがたかったのです。ユグーはユグーで、オーネストを気に入りその傍にいたのはユグーがそう思ったからです。
端的に言うと、ユグーはイライラしていました。何で自分がそんな事にかかずらわなければいけないのか心底理解できませんでした。そんな折、ユグーは本業の冒険者補助の帰りのキャロラインに会います。ユグーが浮かない顔をしていることに気付いた彼女と二人で酒を呷り、ユグーはキャロラインの身の上話を聞かされます。
曰く、彼女は混血の里に生まれた様々な種族の混血児であり、あらゆる種族の特性を遺伝子に持っている代償に極めて子供の出来にくい体らしい。だからこそ彼女は余計に肉体関係を欲し、快楽によって生きる実感を得たいのだという。後世に残すものがないのは、ユグーも同じ。見つめ合う二人。そして……。
「いや、でもやっぱりアンタはないわ。ぜんっぜん好みじゃないし」
「俺にモ人ヲ選ぶ権利ガあるぞ」
人類の大半にとって美しく実際に男女問わず様々な人を魅了したキャロラインに性欲も恋愛感情も抱かないのは、誰の意志なのか。それはきっと今、ここで酒を飲んでいるユグー・ルゥナに違いないのだ。そう思
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