第三部 ZODIAC CRUSADERS
CHAPTER#51
FAREWELL CAUSATION?〜Infernal Atmosphere〜
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在るもの、
ソレが今の彼女に執って何より価値在るものだった。
ひらり、と、闇孔の中から煌めきが舞い降りる。
レース付きのクロスリボンが架けられた黒い靴の爪先、
それがコツリと地に合わさりスカートの裾が微かに靡く。
永劫の虚無に囚われた少女、せめてもの慈悲で真王が最後に逃したのか?
しかし心砕けた彼女なら――
傍らに転がった愛刀に手を這わせ、地擦りの斬撃を放つ機を少女は見定める、
それを嘲笑うように。
ズヴォオオオオオオォォォォォォ!!!!!!
!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!
堕ちた巨魁が封印の解かれた魔星の如く、闇孔の淵から飛び上がって来た。
「!!!!」
現代科学力の粋を尽くしても、地下数千メートルまで堕ちた巨大質量を、
そのまま地上に牽引するのは不可能である。
にも拘らずそれだけの存在がいとも容易く生還せしめたという事実、ソレ、は。
ゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴ……
ゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴ……!!
ゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴ……!!!!!!
“四方や、此奴の存在が縁と成るとはな……
妾と結びし因果、そう簡単には切れぬと見える、快楽、快楽”
真王の心囁が頭蓋を穿つ、ソレは絶望以上の衝撃と成りて少女にある事実を確信させた。
『スタンド法則』
スタンドとは生命の幻象、精神はその原動力、
改めて説明するまでもないが、ソレがスタンドの基本的概念であり
決して覆せぬ法則。
だが、ならば、その 『型』 とは、一体何処から存在せし得るモノなのか?
無論、個々人に於ける精神の在り様、それも要素の一つではあろう、
だが、本来スタンドとは、その 『源種』 とは、次元の狭間に居る存在を指す。
その証左に100年前、次元を超える技術を修得したある男が
『スタンド使い』 でないにも関わらず、
無限犠牲の能力を携える男を追い詰め、その業を受け継いだ者が、
己のスタンドを『進化』させるという現象が在った。
【ボール・ブレイカー】&【タスク・ACT・4】
つまり、 『スタンド能力』 とは、厳密には異次元世界の
存在を現世に 『召喚』 する事象を指す。
異界のエネルギーは無から有を生み出すに等しき凄まじいモノ、
だがその強大さ故に肉を以てこの世に存在するコトは出来ぬ、
だから現世の存在を 『器』 として個体を留めるのだ。
コレは、紅世の王が人間をフレイムヘイズに変貌させる術とほぼ同じ現象、
だが
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