第17話
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ふっ、しかも”任意”の要請の対応も全て終えましたから、まさに完璧の対応でしたわね。」
「そ、そういえば………」
「………今日中に3箇所の調査と必須の要請への対応でしたか。」
「正直、ギリギリでしたね。」
リィンとセレーネの指摘を聞いてそれぞれ我に返ったユウナは目を丸くし、クルトとアルティナは静かな表情で答えた。
「まあ、正確には演習地に帰るまでだが。―――それじゃあ、そろそろ町にでよう。何とか日没前に演習地に戻りたいからな。」
「はい!」
「了解です………と言いたい所ですが、教官。その前にメサイア皇女殿下にもご挨拶をしておきたいのですが………」
「ああ、そう言えばさっきは色々あって、お互い自己紹介はしていなかったな。――――メサイア。」
クルトの言葉を聞いてある事を思い出したリィンはメサイアを召喚した。
「あ…………さっきの時の…………」
「ふふっ、クロスベル皇女にしてヴァイスハイト・ツェリンダー皇帝と第4皇妃マルギレッタ・シリオスの養女、そしてリィン様の婚約者の一人のメサイア・シリオスと申します。先程は色々あってご挨拶もせずにリィン様の身体の中へと戻るという失礼をしてしまい、申し訳ありませんでした。」
「い、いえいえ……!むしろ、失礼をしたのは助けてもらったのに、お礼も言わなかったあたし達の方ですよ。えっと……ユウナ・クロフォードです。よろしくお願いします、メサイア皇女様。」
「お初にお目にかかります。ヴァンダール家が次男、クルト・ヴァンダールです。先程は助太刀をして頂き、本当にありがとうございました。」
メサイアに微笑まれたユウナは緊張した様子で答えた後自己紹介をし、クルトもユウナに続くように自己紹介をした後感謝の言葉を述べた。
「フフ、私は大した事はしていませんから、そんなに気になさらないでください。皆さんの”教官”であるリィン様の役目の一つは生徒である皆さんを守る事なのですから、リィン様の使い魔の一人として当然の事をしただけですわ。」
「えっと……メサイア皇女様の事を知ってから気になっていたんですけど、メサイア皇女様が教官の使い魔をしている事は色々と不味くありませんか?メサイア皇女様はクロスベルの皇女様なのに、いくらリィン教官と婚約関係とはいえ、”使い魔”―――主従関係を結んでいるんですから……」
メサイアの話を聞いたとユウナは気まずそうな様子でリィン達に訊ねた。
「フフ、お父様達からもリィン様の使い魔を続けて行く許可は貰っていますから、大丈夫ですわ。」
「そもそもメサイアさんはメンフィル帝国の”客将”でもありますから、メサイアさんがお兄様の使い魔である事を問題にしたら、そっちの方が問題にされますものね……」
ユウナの質問
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