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悪霊
第三章
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 銀山はここで見た、白い詰襟の少年が自分の前に立っているのを。股間と顔中の激痛の中で彼を見た。少年は彼にさらに話してきた。
「陸上部を退部してからならず者になった」
「だ、誰だ手前」
「髪罰を与える者」
 少年は銀山に答えた。
「君にこれまでの悪行の報いを与える者だよ」
「俺は事故に遭った被害者だぞ」
 銀山は自分のことを言った。
「その俺にかよ」
「事故は事故、罪は罪」 
 これが少年の返答だった。
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