仮面ライダーブラーボ/仮面ライダーグリドン
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除すると、一瞬だけ迷うような表情を見せた後、ベルトにセットしていたマツボックリロックシードを握りしめた。
「凰蓮さん! これ!」
そして力一杯で投げ込むと、ギリギリ戦闘中の凰蓮の元に届く。マツボックリロックシード――変身用のロックシードの中では、最下級のランクではあるが、城乃内がこれを託したのには理由がある。
「使ってください!」
「Ладно、ボーヤ……終わらせてあげるわ」
『ロック・オン』
もちろん、凰蓮にもその理由は伝わっていた。ベルトに装着していたドングリロックシードから、新たにマツボックリロックシードを装填。オオカミインベスと距離を取っている隙に、装甲を変換し――ている暇はなく。
「ッ!」
オオカミインベスは、その装甲が解除される一瞬を見逃さず、銃弾を転がりながらもブラーボに向け発射していた。装甲が解除されるその一瞬、弾薬が着弾するような最高のタイミングで。凰蓮はその銃弾に気づくのが遅れ、吸い込まれるようにブラーボに着弾する――
「変身だらぁっ!」
『ドリアンアームズ! ミスター・デンジャラス!』
その銃弾の全ては、オオカミインベスとブラーボの前に割って入った城乃内――グリドンに着弾した。落ちていたドリアンロックシードを拾いながら変身し、ブラーボの盾になったのだ。
「ボーヤ!」
「チームワーク……だろ、初瀬ちゃん……」
そのままオオカミインベスの次弾から続いて盾になる城乃内に、凰蓮はたまらず心配する声をあげる。しかし、それは城乃内には届いていなかったようで、代わりにうわごとが返ってきた。凰蓮にその言葉の意味は分からなかったが、自らがやるべきことを思い出させ――それとともに、凰蓮の下に装甲が飛来した。
『マツボックリ・アームズ! 一撃・イン・ザ・シャドウ!』
そしてブラーボ・マツボックリアームズに再変身した凰蓮は、その装甲の軽さと俊敏さに驚かされ――これなら敵を捕らえられる、と確信する。目の前に立つグリドンの肩を踏み台に、ブラーボは空中に跳んでいく。
『マツボックリ・スカッシュ!』
そしてベルトを二回操作すると、その手に持った影松をオオカミインベスに投げ槍の要領で放ち、見事足を捉えて動きをそこに封じ込める。そして空中を跳ぶブラーボは蹴りの体勢を取り、エネルギーを足に集中させていく。
「セイッ……ハァァァァァッ!」
そのままオオカミインベスに向けて跳び蹴りを放っていくその姿は、奇しくも、ブラーボが妨害したグリドンと黒影の特訓姿と同じで。城乃内は仮面の裏で笑みを浮かべると、ブラーボの一撃がオオカミインベスに直撃した。
「Прощайте.」
別れの挨拶――それも永遠の別れへの挨拶を込めた祈りを凰蓮が口
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