第二章
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「ジャビット団の好きにさせるな!」
「大阪の街と人達は我々が護る!」
「ジャビット団よ覚悟しろ!」
「我々が相手だ!」
戦士達はジャビット団に向かい戦闘に入った、そうしてジャビット団の者達を退けんとするのだが。
ジャビット団は多い、しかもだった。
ガス太郎に戦力を集中させた、ジャビット団の指揮官は高らかに言った。
「東成ガス太郎を集中的に攻めろ」
「はい、大雨だからですね」
「東成はガスの戦士です」
「火で戦いますが」
「火は水に弱い」
「そして今は大雨です」
その水が空からこれでもかと降り注いでいる状況だ。
「だからですね」
「東成の戦闘力はかなり落ちている筈です」
「火を出してもこの大雨の中では」
「出せる筈がありません」
「そして如何に東成といえども」
「火がなければ」
「ただ強いだけですね」
「ただ強いだけならばだ」
指揮官はさらに言った。
「我等が束になって戦えば勝てる」
「はい、その通りです」
「ここで東成だけでも倒しましょう」
「二十六戦士を一人でも倒せば大きいです」
「ですから」
「そうだ、今回の攻撃ではだ」
まさにとだ、また言う指揮官だった。
「東成ガス太郎を倒すぞ」
「そうしましょう」
「当初は東成区占領が目的でしたが」
「この大雨です」
「まずは東成を倒しましょう」
「二十六戦士の一人を」
ジャビット団の面々はこう言い他の戦士達には最低限の戦力だけを向けて抑えとしガス太郎に殺到した。
そうしてガス太郎を完全に包囲したが。
他の戦士達は落ち着いていた、指揮官はその状況を見て他の戦士達に問うた。
「?貴様等何故冷静なのだ」
「知れたこと、ガス太郎が勝つからだ」
「だから冷静なのだ」
「ガス太郎が負ける筈がない」
「あの程度の戦力にな」
「馬鹿な、この大雨の中だぞ」
文字通りの土砂降りだ、アスファルトに落ちた雨がはね返って靴もズボンの裾も瞬く間に水浸しにしている。
「それで東成ガス太郎が」
「火は使えないか」
「そう言うのだな」
「そう思っているか」
「そうだ、そんな筈がない」
指揮官は戦士達の自身に疑問を隠せなかった。
「この雨の中で火を出せる筈がない、戦えるだけの力が」
「なら見るのだ」
「ガス太郎のその力を」
「奴は確かに水に弱い」
「しかし全く無力ではないのだ」
こう言ってだ、そしてだった。
戦士達は自分達の相手を極めて冷静に倒していた、そしてガス太郎も。
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