第七章 C.D.の計略
怒りの鞭
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イツは悪い奴だから倒したんだ」
という感情が頭にあっても責められまい。
とはいえ、もう少し言い方は考えてほしかったが。
纏まっていた鞭が、より一層軋みを上げて収束する。
そして
「信じらんない・・・あんたたち、あんたたちは―――――ァ!!!」
ドゥオッッ!!!
集まり固められた鞭が、弾かれたように解放される。
同時に、クイーンの鞭を握る腕がまっすぐに突き出される。
瞬間、ブレイドは橘を抱えて横に飛んだ。
直後、彼らのいた場所を、鞭がまっすぐに伸びて貫通していた。
ブレイドが背にしていたビルを貫き、さらに反対側にあるビルまでだ。
長く、そして貫通力に長ける一撃。
ビュッ!と彼女が手元に鞭の先端を戻した時には、ビルにきれいな円形の穴が開いていた。
崩壊も爆発もないが、あれに貫かれたらただではすまい。
「あんたたち、絶対に・・・・絶対に許さない・・・!!!」
クイーンは歩を進める。
その先端をバチィ!!と地面にぶつけ鳴らしながら、ブレイドたちに怒りを向ける。
橘を放し、即座に立ち上がるブレイド。
(まずい・・・あの威力だと、さすがに武器なしじゃ耐えられない!!!)
ブレイラウザーは遠い。
誰かが取りに行くにしても、二、三撃は攻撃を喰らうことを覚悟せねばならない。
しかも、それは彼女が邪魔をしなかった場合。
鞭という武器を最大限に生かされた場合、取りに行くこともままならなくなる――――!!!
と、その瞬間
『「EARTH」だ!全員その場を動くな!!今すぐ武器を捨て、変身を解除せよ!!命令に従わぬ場合、即刻敵対因子としての対応に切り替えさせてもらう!!』
バラバラと轟音を立てながら、三機のヘリが周囲を包囲した。
現場を風が掻き乱し、モウモウと上がる土煙を一気にどこかへ吹き飛ばす。
うち一機から、三人の人影が飛び降りてブレイドと橘、そしてレンゲル、カリスのそばに着地した。
おそらく、変身解除させた場合に彼らを守るためだろう。
それを見て、三人は変身を解除する。
だが、鞭を握る手をワナワナと振るわせるクイーンはそうではなく・・・・
『そこの!!変身を解除しろ!!もし解除できないのであれば、武器を捨てその場に伏せろ!!繰り返す!!今すぐ・・・うぉっ!!!』
ヘリのスピーカーから聞こえてくる声が揺れる。
クイーンは一瞬で鞭を伸ばし、ヘリの足に絡ませてぶら下がったのだ。
「ち、あいつ・・・!!」
「撃ちます」
「待て!あっちのヘリが落とされる!!」
残り二機に乗る隊員がそんなことを話していると、クイーンはグンッ!!
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