第二章
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「あんたもしてるんでしょ、パート」
「お家の近所でね」
「だったらね、そうなるわよ」
「お料理について迷わない様になるのね」
「時間がどうかって考えるから」
このことはいつも念頭にある様になってというのだ。
「それでなのよ」
「そうなのね、けれど今は」
結婚して間もないみのるはだった、とてもかなえ程の即断即決が出来るだけの経験が備わっておらずだ。
「私はね」
「そうなの、じゃああれね」
「あれって？」
「ゴディバよ」
高級チョコだというのだ。
「あれを買うべきよ」
「近くにそうしたお店ないし高いし」
ゴディバはとだ、みのりは母の提案に困った顔で返した。
「だからね」
「それは無理なのね」
「ちょっとね」
「じゃあもう時間があったらケーキ作るとか」
「ケーキなの」
「そう、チョコレートケーキね」
「ケーキはクリスマスでしょ」
母のこの提案にはみのりは疑問形だった。
「チョコレートでもね」
「ケーキじゃなくてなの」
「ええ、クリスマスよ」
「別にチョコレート菓子ならいいと思うけれど」
「違うわよ、それだったらチョコアイスでもでしょ」
こちらもいいとなるというのだ。
「だからね」
「違うっていうのね」
「ええ、純粋なチョコレートでいくべきよ」
「そうなのね、じゃあこれもなしね」
「ええ、だから時間がないならね」
みのりはこの場合から話した。
「チョコレートを探すし」
「あったら作るのね」
「お料理は自信あるし」
小学校の時から母の手伝いもして中学からはしょっちゅう作っていた、味付けにもレパートリーにも自信があり事実夫の彰も満足している。
「それならね」
「じゃあもうハート型でホワイトチョコで字も書いた」
「それでいけっていうのね」
「特大のね、彰さん甘いの好きでしょ」
「お酒は飲まないけれど」
もっと言えば飲めない、アルコール類は完全に駄目なのだ。
「私もだし」
「それならよ」
「特大のチョコなのね」
「それでいいでしょ、時間がなかったらその時は量をね」
「沢山で」
「何種類も変えばいいし」
「そう言われると選択肢広がったわね」
みのりもここでようやく話が進展してきたと思った、母との今回の相談で。
「じゃあね」
「ええ、もう味とね」
「量ね」
「それよ」
この二つの重点を置いてというのだ。
「やっていけばいいのよ」
「わかったわ、じゃあ味と量で」
「もう沢山作るか買うよ」
「それでいくわね」
「ええ、ただね」
かなえは光明を見出した娘に忠告もした、その忠告は何かというと。
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