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IS【インフィニット・ストラトス】《運命が変わった日》
【第653話】
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べるヒルトの姿があった。

 昔なら払い除けたその手を、躊躇なくとる――一夏とは違った男の手、一夏以外の男なんて嫌悪の対象にしか思わなかった。

 だけど――逆にそれが私自身の視野を狭めていたのかもと不意に思った。

 勢いよく立ち上がった箒、ヒルトは不意に言葉を漏らす。


「白か……」

「……ん?」


 白? 白とは一体なんの事だ?

 学園の壁面は確かに白い、床もそうだし学園は白を基調にしているので当たり前の事なのだが。

 そんな風に思っていると、ヒルトは頭を振り――。


「いや、何でもないさ」

「……?」


 ヒルトはバッチリと箒の下着を目撃した、無論ISスーツではなく白のショーツ。

 普段なら着たままの箒も今日は何故か授業後に一旦着替えていたのだ、女心は複雑で気分によって心も変わる。


「まああんまり考え事して歩くなよ」

「わ、わかっている! き、着替えもあるのでまた後でな、ヒルト!」


 照れ隠しか、ドシドシと足音鳴らして箒はその場を後にする――そして、ヒルトが不意に漏らした白の意味をISスーツに着替えるときに気付いたのは言うまでもない話だった。
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