0288話『村雨嬢の戸惑う心』
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……片目だけ色が違うのも相まってなんて言ったかしら……?チュウニ病だったかしら……そんな変な病名があるとかないとか……。
これを夕張さんか明石さんに相談したらおそらく「片翼の翼も生やしたいわねー」とか訳の分からない事を言われるんだろうな。
「村雨……起こった?」
「別にー……夕立のスキンシップの多さは前からあったから気にしていないわよ」
「よかったっぽい……村雨には嫌われたくないから」
「ふーん……? 殊勝な心掛けね。まぁ私もとくに嫌うことは無いから安心しておきなさいな」
「ぽい……」
夕立の頭を撫でてあげるとまるで犬のように目を細めて身を委ねてきてくれる。
うーん……やっぱり夕立って犬属性よね。それを言ったら時雨ちゃんなんて忠犬だしね。
そんな事を思いつつも改二になって夕立と同じヘアピンをつけて黒い帽子を被って準備は万態。
村雨、いつでもいけるわよ。
そして部屋を出ようとするとドアが少しだけ隙間が開いていてその隙間から春雨がジト目でこちらを覗き見ていた……。……え? いつから見ていたの……?
私の視線に気づいた春雨はゆっくりと部屋に入ってきて一言。
「村雨姉さん、ずるいです。改二になってから夕立姉さんのハートを射抜いているんですから……私も夕立姉さんにもっと構ってもらいたいのに……」
「ああ、嫉妬をしているのね。春雨は分かりやすいわね」
「うー……」
そんな春雨に夕立は何を思ったのか春雨の事を抱きしめてあげて、
「春雨、ごめんっぽい。村雨が改二になって少しだけ浮かれちゃったみたい。でも、大丈夫! 春雨の事は放っておくことは無いから!」
「夕立姉さん……はい!」
なんか、夕立と春雨が変な空間を作り出しているんだけど、え? 二人ってそんな関係だったの……? それが本当ならかなり私としてもショックがでかいかも。
まぁ、考えてみれば提督は一応は魂は男性だけど体は榛名さんだから夕立の事を異性として捉えるには少し無茶がありそうだからそう言う関係になる事もないんだろうけど……。
それでうちの鎮守府に在籍している艦娘達のことを思い出してみる。
そういえばこの鎮守府って少し特殊だから憲兵さんとか男性の軍人さんの類は一切いないから(酒保には外から働きに来ている人もいるけど大体が女性だし)そういう異性の関係っていうのは一切ないのよね。
さっきも思った通り、提督はもうみんなからは女性という認識をされていてさらには榛名さんっていう恋人もいるから他の子とは練度がカンストして指輪で絆は結んでいてもそう言った関係になる子はいないのが現状だから、だからってわけでもないけどそれなら女性同士で交友以上の仲を深めようって子が多いと私は思っている。
もちろん、大体の子は提督の事を好意的に感じているのは知っている。
それでもそ
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