第15話
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その後アルトリザスに戻って来たリィン達は大聖堂から聞こえて来るバイオリンの演奏が気になり、報告するついでにバイオリンの演奏を観賞する為に大聖堂の中に入った。
〜七耀教会・アルトリザス大聖堂〜
「ぁ……………………」
「うわぁぁ〜〜っ………!」
リィン達が聖堂に入ると何と、エリオットがたった一人でバイオリンの演奏をし、多くの人々がエリオットの演奏を観賞していた。
「あの方は……」
「……やっぱりか。」
「フフ、話には聞いていましたが、まさかこれ程の腕前だったなんて。」
「え―――」
エリオットを知っているような口ぶりで呟いたアルティナやリィン、セレーネの言葉を聞いたユウナは呆けた表情でリィン達に視線を向けた。その後も演奏は続き、エリオットが演奏を終えると観賞していた人々は大喝采をし、大喝采を受けたエリオットは恭しく頭を下げた後リィン達に気づくとウインクをした。
「い、今のって……」
「聞いた事がある……帝都でデビューしたばかりの天才演奏家がいるって。―――察するに教官達のお知り合いですか?」
「ああ……―――エリオット・クレイグ。トールズ旧Z組に所属していた君達の先輩にあたる人物さ。」
その後リィン達は観賞していた人々がが帰路についている中、エリオットにユウナ達を紹介した。
「―――初めまして。新しいZ組のみんな。前のZ組に所属していたエリオット・クレイグだよ、よろしくね。」
「……お噂はかねがね。Z組出身とは知りませんでしたが。」
「よろしくお願いします……!演奏、とっても素敵でした!」
「あはは、ありがとう。君達のことは先週、リィン達から聞いたばかりでね。アルティナとは実際にこうして顔を合わせるのは久しぶりだけど……うーん、ずいぶん雰囲気が違うねぇ?」
興奮している様子のユウナの言葉に対して苦笑しながら答えたエリオットはアルティナに視線を向け
「まあ、1年半前と比べると身体的に成長していますし、服装も若干異なりますので。」
視線を向けられたアルティナは静かな表情で答えた。
「それにしても、まさかこんな場所で改めて再会できるなんて思いもしませんでしたわ。巡業旅行で回られているのでしょうか?」
「うん、さっきアルトリザス駅に到着したばかりでね。この大聖堂を拠点に数日ほど活動する予定にしているんだ。リィン達の演習に重なったのはちょっとラッキーだったかな?」
セレーネの問いかけに頷いたエリオットは笑顔を浮かべ
「ああ、そうだな。……ラッキーというにはタイミングが良すぎる気もするが。」
「た、確かにそうですわね……」
「ステラさんとフォルデさんがセントアークを訪れ
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