暁 〜小説投稿サイト〜
ソードアート・オンライン〜Another story〜
マザーズ・ロザリオ編
第252話 見つけてくれる。見つけてくれた。
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 ユウキ、そしてラン。
 2人の本名

紺野(こんの) 木綿季(ゆうき)
紺野(こんの) 藍子(あいこ)

 そして、紺野姉妹とメデュキボイドとの出会い。

 運命と言う名の糸が 紡ぎ、結び、軈て絡まり合いながら導かれ誘われた。

 その始まりこそが、この病院で出会った1人の少女。
 全ての始まりがその出会いだとも言える事だろう。


 大きな病に侵され、心身共に蝕まれていった紺野家。気丈に、時には明るく振る舞い家族を、親さえも支えようと奮起していた姉妹だったが、それでもその小さな身体で戦い続けるには負担が大き過ぎたと言えた。
 そして その傷口を大きく抉る様な自体にも見舞われ、本当に疲れ切っていた時期でもあった。

 そんな時に――1人の少女。……彼女(サニー)と出会った

 出会いの時。2人とも表情こそ笑顔だったが、心は徐々に陰り続けていた。日中時間関係なく暗闇を感じ出していたその時に出会ったサニー……春香は まるで太陽の様な笑顔を見せてくれた。


『こんにちは。今日は天気が良くて 何だか気分がとっても良いですねー』


 屈託のない笑顔とはこの事を言うのだろう、と幼いなりにも理解し 一瞬で思えた。人見知り……と言う訳ではないが、それでもある一件から、正直な所 他人との接触。関わり合う事を何処か怖がる様になってしまっていたのだが、それでも彼女とはすぐに仲良くなる事が出来たんだ。

『あははっ! 日向さんって、ほんとーにその名の通りの人ですねっ? 太陽が大好きだしー、とっても温かく感じるよっ』
『ゆうっ? あんまりはしゃがないの。ここは病院なんだからね?』
『あ、大丈夫ですよ。今この辺りは私しかいませんし。お外ですしね? ふふっ それに笑顔が素敵なのは木綿季さんも、ですよ? あ、もちろん 藍子さんもです。お2人共素敵です』
『あ、あぅ…… それは何だか恥ずかしいですね……』
『えへへっ』

 この頃……本当に毎日が楽しかったんだと思う。

 病院に来る事。それが楽しいなんてどうして思えるだろうか。
 今まで泣き言1つ言わず、頑張り続けてきた。皆で前を進もうと努力して、力を尽くそうと努力して、信じる事にしていた。それでも、やっぱりこの場所、病院ははあまり好きにはなれそうに無かった場所でもある。
 嫌でも病気の事が頭から離れない様になってしまうから。難しい説明を全て理解する事は出来ない。でも、両親の悲しそうな顔を見てしまうのも病院でだったから。

 でも、彼女と出会って笑顔が格段に増えた。それは両親にも言える事だった。

『紺野さん。どうでしょう? ここにはおいしいカフェもありますから、一度皆でいきませんか? おススメを紹介しますよ。何なら御馳走しましょ
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