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遊戯王GX〜鉄砲水の四方山話〜
ターン86 百鬼の疾風と虚無の仮面
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れた仲間の亡骸をレベル制限や効果無効といった後々に響く枷も無く蘇生ターンの攻撃不能というだけの傀儡として再び現世に呼び戻す恐ろしい特殊能力に比肩するカードはいまだ数少ない。
 だが、待ってほしい。前述したように、パペットマスターはアドバンス召喚に成功しなければただの攻守0のバニラに過ぎないはずだ。そして九尾の狐の猛攻により、あの1瞬の間ミスターTの場にモンスターは存在しなかったはずだ。では、アドバンス召喚に必要なリリース要因をどこから調達したのか?そして何より、なぜ三沢のターンのバトルフェイズにもかかわらずアドバンス召喚が成立しているのか?何かに気が付いた三沢に答えを提示するかの如く、そのカギとなる2枚の伏せカードがミスターTの場で表側になっていた。

「量子猫、それにライバル・アライバル……!」

 発動した瞬間にモンスターとなる永続トラップ、量子猫。そして互いのターンのバトルフェイズにモンスターを召喚することが可能となる速攻魔法、ライバル・アライバル。この2枚のコンボにより、相手ターンでの不意打ち気味のアドバンス召喚……そして、2体の仮面魔獣の蘇生をやってのけたのだ。

「さあ、どうするかね?モンスターの数が増えたことで攻撃が巻き戻ったが、業火も牛頭鬼もいまだ攻撃の権利を残している」
「そんなことはわかっている!牛頭鬼でパペットマスターに攻撃する……!」

 牛頭鬼 攻1700→死霊操りしパペットマスター 守0(破壊)

 木槌の一撃が人形遣いを頭から叩き潰し、その衝撃で闇の糸が切れて仮面魔獣が自由になる。だが三沢にすでに手札はなく、九尾の狐の黄泉帰りも1ターンに1度しか使えない関係上これ以上はどうあがいてもターンを譲るほかはない。

「ターン……エンドだ……」

ミスターT LP900 手札:0
モンスター:仮面魔獣マスクド・ヘルレイザー(攻)
      仮面魔獣デス・ガーディウス(攻)
魔法・罠:なし
 三沢 LP3000 手札:0
モンスター:牛頭鬼(攻)
      怨念の魂 業火(攻)
      狐トークン(守)
      狐トークン(守)
魔法・罠:竜操術
     リビングデッドの呼び声(対象無し)

「私のターンだ。牛頭鬼を、そして業火をそれぞれ攻撃する」

 2体ずつのの妖怪と魔獣がぶつかり合い、互いの獲物が火花を散らす……だが、勝負は最初から見えていた。すぐに牛頭鬼の木槌はマスクド・ヘルレイザーの杖の一撃で持ち主の首ごとへし折られ、その後を追うように業火の巣食う鐘もすぐにデス・ガーディウスの鉤爪によって玩具のようにあっさりと引き裂かれてしまう。
 そして闇のデュエルの厳格なルールは、今度は三沢に対して牙をむく。モンスターたちの激突の衝撃で壁まで吹き飛ばされた三沢がどう
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