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オズのトト
第三幕その一
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           第三幕  空からマンチキンの国に
 出発の朝です、ムシノスケ教授はとてもうきうきとしている様子で共に冒険に行くカエルマンに言いました。
「いや、楽しみで仕方がないよ」
「おや、これはまた随分とお洒落をして」
 カエルマンはムシノスケのタキシードとシルクハットを見てすぐに気付きました。一見するといつもと同じですが。
「新しい服だね」
「うん、そうだよ」
「ピカピカじゃないか」
「そう言う君もね」
「そう、実はね」
 カエルマンもにこにことして言うのでした。
「僕もだよ」
「新しい服だね」
「そうなんだ」
 いつもの黄色のタキシードとシルクハット、それに靴ですがどれも確かにピカピカのものです。
「久し振りの冒険だからね」
「どうしてもだね」
「お洒落をしたくて仕方なくて」
 だからだというのです。
「おろしたんだ」
「そうだね」
「オジョのところまですぐだけれど」
 それでもというのです。
「冒険は久し振りだから」
「本当に楽しみだね」
「全くだよ」
「二人共お洒落し過ぎよ」
 ドロシーはそんな二人にくすりと笑って言いました、見ればこの娘はいつもの冒険の時の服です。
「冒険だから動き回るのに」
「いやいや、わかっているけれどね」
「それでもだよ」
 二人はドロシーにもにこにことしてお話します、
「着飾っていないと」
「久し振りって思うとね」
「だからだよ」
「こうして着飾ったんだ」
「楽しみで仕方なくて」
「そうなのね」
「それもいいんじゃないかな」
 トトはドロシーの傍から言ってきました。
「お洒落をして出てもね」
「冒険にも」
「そう、楽しみものだし」
「私は言うなら普段着だけれど」
「それはドロシーはいつもだからね」
「特に意識していないのね」
「お洒落はね」
 本当にドロシーにとってはいつものことです。
「王宮の時だけだよね、ドロシーは」
「ドレスを着てね」
「本当に冒険の時は動きやすい感じで」
「昔からよ」
 カンサスにいた時そのままの服装です。
「冒険の時の服装の感じは同じよ」
「そうだね」
「この服装が一番動きやすいから」
 今着ているそれがというのです。
「だからね」
「この服装でだね」
「今回も冒険に出るわ」
「そういうことだね」
「後ですね」
 ジョージは赤い上着です、下はジーンズです。
「僕達はこんな感じです」
「普段着ですね」
 神宝は青い上着です、下はスラックスです。
「外の世界で着ていたのと同じですね」
「冒険はこうした服が一番楽ですね」
 カルロスは黄色い服でにこにことしています、三人共服は長ズボンで靴も動きやすい感じです。
「ラフで動きやすいのが」
「私はこうした服だけれ
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