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とある3年4組の卑怯者
96 御殿場
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君、見てたのかい?」
「ああ、そうさ。ジャンプした後、スパイラルの姿勢に移るなんて凄い難しいよ。まあ、いくら練習しても失敗はするときもあるさ。ほ、ん、ば、ん、で失敗しない事を祈るだけだね。じゃあ、ボクは自分の練習をする事にするよ」
 和島はそう言って自分の練習をした。
(今に見てろ!絶対に成功させるからな!!)
 藤木は和島に敵意を持ちながらも練習を続けるのであった。

 そして、御殿場に行く日が来た。藤木は案の定、走って家に帰った。
(よし、ついにこの日が来たぞ!!)
 なお、この様子をリリィが見ていた。
(藤木君、何だか沈んだ様子が見られない・・・。何があったのかしら?)
 その時、たまえが呼び掛ける。
「リリィ、どうしたの?」
「あ、いや、何でもないわ!」
「それにしても藤木、なんか前より気落ちしなくなったよね。どうしたんだろう?」
「え、ええ、そうね・・・。何かいい事があったのかしら・・・?」
 リリィは一度嫌ったはずの藤木の行動が気になっていた。
(藤木君、貴方が元気を取り戻したなら、それは一体何なの?)

 藤木は家に帰ると母親から出掛ける準備ができたというので、出前で取った天丼を食べ、両親と共に家を出た。
 清水駅にて藤木達は熱海方面の列車に乗った。そして沼津にて東海道線から御殿場線に乗り換えて御殿場に向かうのだった。

 永沢は特に何もする事がないので漫画を読んでいた。丁度トイレに行きたくなり、トイレを済ませた所で電話がなった。
「ん?誰からだ?」
 永沢は受話器を取った。
「もしもし」
『おう、君は永沢んとこの君男君かい?おじさんはね、お父さんの「昔の友達」だよ。お父さんいるかい?』
「は、はい、ちょっとお待ちください」
 永沢は父親を呼んだ。
「父さん、何だか父さんの友達っていう人から電話だよ?」
「何?友達?一体こんな時になんなんだ?」
 永沢の父は電話を出た。
「もしもし」
『元気だったかなあ!?永沢んとこの秀夫君よお!』
(こ、この声は・・・!!)
 永沢の父は恐怖感を覚えた。
「お、お前はまさか、各務田出吉(かかみたいできち)か?一体何の用だ!?」
『いやあ、玉葱は焼いた方がいいと思ったが、生憎命は無事だったようだな。やっぱりみじん切りの方が手っ取り早い・・・』
「何わけのわからん事を言ってる!用件はなんだ!?」
『・・・殺す』
 電話の相手はそう言って電話を切った。
「おい、お前達!!」
 永沢の父は家族全員を呼んだ。
「ど、どうしたの、あんた?!」
 永沢の母が驚いた。
「早く荷物を纏めて逃げるぞ。私らを殺そうとする奴がいる」
「ええ!?」
 永沢もその母も驚いた。
「でもなんで!?」
「訳は後だ!いいから早く支度しろ!!」
 こ
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