96 御殿場
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堀は藤木から電話で招待券をあげるからスケート場へ来て欲しいと言われ、その翌日スケート場へ行き、藤木と会った。そして、その自分とみどりと車を運転する父親の三人分貰った。
「藤木君、頑張ってね」
「うん!」
さらにまた翌日、みどりは堀から大会の招待券を堀から貰った。
(これが招待券・・・。大会での藤木さんの格好いい姿、どんなものかしら・・・)
みどりは楽しみでいっぱいだった。
藤木はスケート場で調整をしていた。そして、ジャンプをし、その間に空中でスパイラルにするという技を考え出し、その練習に励んでいたのだ。これは簡単にできるものではない。下手すれば捻挫の可能性もある。それでも藤木はできるように幾度も試みた。
(なんとしてもできるようにする!そうしなければ優勝はおろか上位にも入れないぞ!)
藤木はこの技が完成できるよう、必死にかつ怪我に注意を払い特訓した。しかし、手が上手く足首を掴めない。藤木は悔しさを滲ませた。
(くそう、なぜできない!?)
そして練習に打ち込むうちに日が暮れて外は暗くなっていた。
(仕方ない、今日はこれで終わりにしよう・・・)
藤木はスケート場を出て家に帰った。
藤木は帰る途中、笹山と遭遇した。
「笹山さん・・・」
「藤木君?まさか今日もあの子と会ってたの?」
「いいや、今日は一人さ。君も今日は遅いんだね。ピアノかい?」
「うん・・・。あの、藤木君、今までごめんね・・・!!藤木君にあんな酷い事して、傷つけて、ヤキモチまで焼いて・・・。やっぱり私藤木君がいないと寂しいの。自分から振った私が言うのもなんだけど、あの子を好きになっても構わないから私の事嫌わないで。藤木君の気を楽にさせるために不幸の手紙を出した人も見つけ出してあげるから!」
笹山は泣きながら藤木に謝った。
「笹山さん・・・。もういいよ、僕が悪いんだから、君の気持も分からなくないよ・・・。僕もちゃんと言わなくてごめん、僕もこれからは卑怯を治すよう努力するよ。だから、今度何かあったら君にでもちゃんと打ち明けるよ・・・!!」
「藤木君・・・。うん、今度私にもスケート見せてね!」
「うん、じゃあね・・・」
藤木と笹山はお互い別れた。
(笹山さん、あの技、完成したら君に見せてあげるよ・・・!)
藤木は次の日も練習を重ねた。アクセルをし、スパイラルの体勢に・・・。
(・・・ん、できた?)
藤木は一瞬自分を疑った。そして、もう一度やった。さっきほどではないが、できるようになったのだ。
(ほ、本当にできた!よし、これがまぐれにならないように普通にできるようにするぞ!)
藤木はまた同じことを繰り返した。
「随分と難しい練習をするじゃないか」
藤木が振り向くと、和島が立っていた。
「
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