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IS【インフィニット・ストラトス】《運命が変わった日》
【第652話】
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の中心から現れたのは五メートルサイズのロボットだった。

 背部ハッチが開き、中からパイロットである男が現れると共に陸軍大佐も近付く。


「どうかね。 日本で手にいれたデータを元に組み上げた試作機は」

「ハッ! 火力の点では申し分ありません! ですが機動力及びに関してはIS程無く、全長の高さ故の被弾率の高さが気になります!」

「被弾率に関しては同意件だ。 サイズダウンしようにも今の技術力ではこれが限界なのでな」


 そう告げると顎を指でなぞる大佐は――。


「だが、我がアメリカが今一度世界に返り咲くにはこの技術が必要なのだよ。 男のIS操縦者が我が国からも出ればこのような試作機を作らなくても良いのだがな」


 工業的な灰色をした試作機を見上げる大佐。

 何れ起こる改革の為の力に成りうるなら形振り構っていられない。

 IS学園にある無人機の残骸及びコアの奪取に失敗したが、そちらの計画もまだ諦めてはいなかった。

 全ては今一度アメリカが世界に返り咲く為に――。

 IS学園へと場所は戻る。

 四時間目の授業も終わる十分前となり、合同班となっていたヒルトは班長として叫ぶ。


「そろそろ四時間目が終わるのでISを起動位置に戻してください!」

「「はーい」」


 寒さが厳しいグラウンドも、皆身体を動かせば額を汗で濡らす。

 一夏と成樹も近接模擬戦を終え、ISを解除するとキツかったのか二人とも肩で息を整えていた。


「一夏、まさかキツかったのか?」

「お、おぅ……。 さ、流石に一時間ぶっ通しの近接戦はキツい……」


 肩で息をする一夏に、エレンは――。


「君、たったこれだけで疲れてどうする? 笹川君はまだしも君は既に乗りはじめて七ヶ月だろう? そんな事では肝心な時に役にたてなくなるぞ」

「ぐ……」


 返す言葉がない一夏、これまでが箒との訓練ばかりで技術もあまり身に付いてないのもあるのだが一時間近接戦しただけでこれでは――。

 零落白夜が決まれば短期決戦なのだが、それに頼った戦い方ではどうあがいても絶望しかない。


「君はもっと基礎を徹底的に鍛えなければダメだな。 修学旅行ではサインだの撮影だのでちやほやされていた様だが、仮面が剥がされれば誰もちやほやしてくれなくなるぞ?」

「べ、別にちやほやされたくてサインしてるわけじゃねぇよ……」

「ふむ、ならば君自身が行動で示せ。 今の君なら笹川君も直に追い抜くだろうしな」


 チラリと成樹を見るエレン、汗をタオルで拭う彼は既に呼吸を整えていた。


「か、簡単には追い抜かれねぇよ……」

「ふむ? ……いや、君がこれからも基礎も体力作りも
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