第14話
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〜アルトリザス・聖堂広場〜
”要請”の一つの猫探しで町中を歩き回っていたリィン達は空港の近くまできた。
「聖堂広場の空港方面………この近辺でしょうか。」
「うーん、こっちの方に向かったって話だけど……」
リィン達はとりあえず、周囲を探したが目当ての猫は見つからなかった。
「……駄目だ、見当たらないな。」
「それらしい気配もなさそうだ。多分、移動したのかもしれない。」
「そうですわね……わたくしも猫のような小さな魔力の持ち主もある程度の距離にいたら感じられますが、今も感じませんから、この周辺にはいないでしょうね。」
「それがわかるのもどうかと思いますけど……でも、ひょっとして空港の敷地へと入っちゃったのかな?」
「だとすれば……かなり広大でしょうし、捜索は難航しそうですね。」
一通り探し終えたクルトは溜息を吐き、考え込みながら呟いたリィンとセレーネにジト目で指摘したユウナは推測を口にし、アルティナが今後の捜索状況の推測を口ににしたその時
「なに、ネコ探してるの?」
赤毛の娘が空港方面から歩いてリィン達に近づいてきた。
「ッ!」
「……………」
「あ、えっと……」
「貴女は……?」
赤毛の娘の顔を見たセレーネは息を呑み、リィンは真剣な表情で黙って娘を見つめ、二人の様子に気づいていないユウナは戸惑いの表情で娘を見つめ、クルトは娘に問いかけた。
「アハハ、ただの通りすがりだけどね。さっきそこにいたネコと遊んでたから気になってさ。」
「ホ、ホントですか?」
「ちなみにその猫の特徴は……」
娘の言葉を聞いたユウナは驚き、アルティナは娘に訊ねた。
「明るいクリーム色の子猫だったけど。ちょっと遊んであげたら満足して行っちゃったんで、空港にはいないと思うよ。」
「そうですか……特徴もドンピシャだし。」
「……ちなみにどちらへ去っていったかはわかりますか?」
「うーん、南西の住宅街になるのかな?飼い猫みたいだし、ご主人のとこに戻ろうとしてるのかもね。でもあのくらいの子猫だとまた迷いっちゃいそうな気もするけど。」
リィンの質問に対して娘は少しの間考え込んだ後推測を答えた。
「ありがとうございます。……元の街区に戻ったみたいだな。」
「でも、まだ迷ってそうだし、こうなったら虱潰しに捜すしかないかも!」
「非効率的ですが、現状では仕方ありませんね。」
「フフ、ならお姉さんからの助言。イヌと違ってネコは人見知りだし臆病だからね。また迷ったとしたら、人通りの少ない方に向かう可能性が高いよ。そういった場所を捜してみるといいんじゃない?」
猫をま
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