第二幕その七
[1/2]
[8]前話 [1]次 最後 [2]次話
「今からと明日の午後はね」
「奈良市を見て回るんだね」
「それで東大寺も行くのね」
「正倉院も春日大社も」
「全部見て回るんだ」
「そうするよ、そうしてホテルでは論文も書くし」
こちらも忘れていません。
「そしてね」
「食べることも忘れない」
「何といってもね」
「お酒も飲んで」
「学問も観光も食べることも楽しみましょう」
「是非共ね」
こう言ってでした、実際にです。
皆は笑顔で奈良公園から奈良市の色々なところを見て回るのでした、そしてその中ででした。
正倉院に行ってそこにある色々なものを見るのですが。
ガラス細工のものを見てです、動物の皆はびっくりしていました。
「これ凄くない?」
「千三百年前のガラスのものなんてね」
「それがまだ残ってるとかね」
「普通にないよ」
「有り得ないっていうか」
「もの凄いことだよ」
「どれだけ物持ちいいのか」
こう言って驚いています。
「他のものだってね」
「どれも千三百年以上前って」
「遺跡みたいじゃない」
「というかどれも凄いものよ」
「国宝なんじゃ」
「うん、どれもかなり貴重なものでね」
実際にとです、先生は皆にお話しました。勿論先生も皆と同じものを見ています。
「日本でもここだけにしかないものばかりだよ」
「そうなのね」
「奈良時代の皇室の方々が持っておられたものとか」
「実際に使われていたのね」
「そうなのね」
「そうだよ、あのガラスものもね」
皆が驚いて見ているそれもというのです。
「書いてある通りにね」
「聖武帝が使われていたんだ」
「その頃の日本の天皇陛下が」
「生きておられていた頃に」
「そうなんだ」
こう皆にお話するのでした。
「その千三百年以上前にね」
「そうしたものが残っていて」
「それでこうして僕達も見られるんだ」
「まさに歴史そのものを」
「とんでもなく昔のものを」
「それがこの正倉院だよ、それにね」
さらにお話する先生でした。
「仏像もね」
「うん、それもだね」
「凄いよね」
「あの阿修羅像とかね」
「物凄くリアルで」
「芸術品としても凄いよ」
「そう、六本の腕と三つの顔を持っていてね」
先生もその仏像を見て感じ取ったものをお話します。
「細かいところまでね」
「凄くよく出来ていて」
「かなり精巧で」
「もうお顔なんか生きているみたいよ」
「生身の人と変わらないよ」
「人間の子供みたいよ」
まさにそうしたお顔だというのです、動物の皆が観てもです。
「あのお顔を見ていたら」
「実際にこんな人いるかもとさえ思うよ」
「お顔が三つ、腕が六本でも」
「それでもね」
「日本の仏像は写実的なものも多いんだ」
先生は芸術面からもお話しました
[8]前話 [1]次 最後 [2]次話
※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりを挿む
[7]小説案内ページ
[0]目次に戻る
TOPに戻る
暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ
2024 肥前のポチ