幕間18 担当アイドルとのSEXコミュニケーションは敏腕Pの仕事
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――――ドクツ解散コンサート前、ベルリン総統府――――
「あらあら……なるほど。
ということはデーニッツの匂いの正体は伏見だったのね」
「ゲッベルス総統代理にはご迷惑をおかけします」
ゲッベルスの通信相手は、軍令部の遠藤中佐だ。
軍令部総長の射精管理役を自認する秘書官は、
自分を置いて欧州星海域外交に旅立った伏見空の性処理を心配していた。
「いえいえ、こちらこそ伏見が来てくれたお陰で大助かりよ!
懸念だった無条件降伏の発表にも目途が立ったわ。
まさか軍事だけではなく飛びっきりの才能を隠してたなんて反則よね」
「はっ! はあ……?」
たしかに軍令部総長の伏見は軍事のみならず外交に組織改革にと様々な舞台で活躍している。
しかし講演会に向けて女装アイドルとしての洗脳調教を受けているとは、
つゆにも思わず遠藤中佐は曖昧な返事をする。
「私はこれでも欧州星海域では名の知れた敏腕Pなのよ?
伏見の射精管理についてはしっかりと責任を持ちます」
「はい。よろしくお願いします」
「あと今は北京星域への秘匿量子通信の軍用回路がありませんから
満州映画協会のネコヒラ社長に言付けを願えないかしら?」
「満州映画協会というと、100005プロですか?
どういったご用件で?」
満州映画協会は民間の芸能事務所だが元々は陸軍の諜報機関だ。
軍令総長の伏見からは何一つ聞いていない件なので遠藤中佐も警戒する。
「総統代理としての軍事や政治の話じゃなくって、
宣伝相としての芸能分野の話ね。
宣伝省が満州映画協会所属のアイドルを一人お借りしてるのよ。
その件の契約と確認だから中身を見て貰っても問題はないわ」
「わかりました。誰にお渡しすれば?」
「満州映画協会のネコヒラ社長か理事長の珍粕辛比古に渡して貰えるかしら?」
「お引き受けします。
対ソビエトの防諜もありますので申し訳ありませんが、この辺で――」
通信が終わると仕事の合間のティータイムだ。
お気に入りの林檎紅茶に口をつける。
ゲッベルスは香りを付加した紅茶を好んでいる。
伏見が猫平内務長官から預かったお土産もジャスミン茶だった。
さきほどの話を思い出し、ゲッベルスは微笑みを浮かべる。
「ようやく体調が優れず、 洗脳調教の成果が上がらなかった理由がわかったわ」
伏見の体調不良は射精管理の問題ではなく、
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