幕間16 海軍大学の同期がセーラ服姿で恩返しにきてくれました
[1/4]
[8]前話 前書き [1]次 最後 [2]次話
――――Uボート潜水艦フォルケナーゼ、伏見の船室――――
フォルケナーゼは大型Uボート艦だけあって船室もそれなりに広い。
備え付けの情報端末に戸塚軍医から受け取ったデータを読み込み、
付け焼き刃だが欧州外交の知識を少しでも身に着けようと目を通す。
教養を学ぶのは嫌いではないが、連日の缶詰状態に飽きて来た。
艦橋に行っても良いがデーニッツによる
潜水艦トークも三日以上続くとぶっちゃけキツイ(´ε`;)
ピンポーン
部屋のチャイムが鳴る。ドクツ艦のチャイム音って意外と旧式だ。
「あの……伏見、デーニッツです。お邪魔してもよろしいですか?」
「いいよー。ちょうど休憩しようと思ってたところ」
シュン……という音と共にロックを解除した扉が開く。
「……その恰好は?」
目の前のデーニッツはいつもの軍服姿とは違う恰好をしている。
「おっ、恩返しです……私から伏見への。
恩に報いるのが美徳だと、日本の民話から学びました」
「鶴の恩返し?
っていうか、僕のが聞きたいのはその服装なんだけど?」
「私の学生時代の制服です。データを検索してたら……
日本の男性は制服を悦ぶと……伏見の趣味にそえるかと思って」
ドクツの海軍大学ではなく、海軍士官学校時代の制服なのだろう。
デーニッツの服装は日本の男子諸君が“大好き”なセーラー服姿だ。
「あの……奮いませんか?」
「いや、いつもと違った雰囲気だから戸惑っちゃって」
そう言いながらも恥ずかしそう佇むデーニッツを室内に迎え入れる。
「よ、よよよ喜んで頂けたなら……嬉しい……です」
「恩返しって言っても、
救出艦隊の派遣は総統代理からの要請に応えただけし……」
「今回だけじゃありません。
伏見は日本に来た私を色々と気遣ってくれて……」
「最初は避けてましたし、イヤな態度も取りました。
総統の仲介の後も失礼な態度をとってました……
だから、これはごめんなさいの意味を込めてです」
「僕は悪魔って言われてるし、今さら遠慮はしないけど、こんな時にいいの?」
「今だからです……部下を夜の悪魔の犠牲にするわけにはいきません」
ベットの上に座ったデーニッツが恥ずかしそうに目線を逸らして喋る。
「だからお願いです。どうぞ、デーニッツを悪魔の気の済むように……」
(とは言っても伏見なら私にひどいことはしませんよね?)
「念のために聞いておくけど、どこまで覚悟ができてるの?」
婚約者の利古里ちゃんや義妹分のいずみちゃんみたいなのは勘弁な!
何人も続くと流石に欲求不満が変態SEXとして爆発してしまいそうだ。
「こ、此処に来る前に、私は…
[8]前話 前書き [1]次 最後 [2]次話
※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりを挿む
[7]小説案内ページ
[0]目次に戻る
TOPに戻る
暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ
2024 肥前のポチ