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とある3年4組の卑怯者
91 差別化(じぶんらしさ)
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「そうね・・・。道に迷ってるかもしれないけど、もしかしたら家に帰っちゃったのかしら?私吉川さんの家に行ってみるわね」
「そうだな・・・、僕はさくらの家に行ってみるよ。みどりちゃんはそっちに行っていそうな気がするよ」
「それじゃあ、見つかったら連絡してね。また明日、ここで会いましょう」
「うん」
 藤木は堀と別れた。笹山は電柱に隠れてその様子を見ていた。
(藤木君・・・、あの子は誰なの・・・!?)
 笹山は藤木の姿が見えなくなるまでそこに立ち尽くしていた。そして自分から藤木を振ったにも関わらず藤木が遠ざかっていくように思えて涙が止まらなかった。
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