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友達の絆
友達の絆<全>
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は、少々、面食らった。
外車は、日本車と比較すると、故障の度合いが圧倒的に多く、何かにつけ高くつくオモチャだ。

さて、私は更にピッチを上げて、もう既に漆黒となっていた坂道を登りきると、残りの道は楽な平坦な道路にさしかかった。
トランクに常時載せている、釣り道具入れから持ってきた夜釣り用LEDヘッドライトで前方を照らして、マラソン選手以上のスピードで突っ走った。
正に、私のスタミナは「超人的」である。
一時間も経たない頃には、急な山を背にして、寒そうに身を寄せ合うようにしてひっそりと佇んでいる十九の家々が、もう間近に迫ってきている。
友人に携帯電話をかけたが、「圏外」と表示されている。こんな場所では当然だろう。
木製電柱のほとんどは朽ちて倒れており、電線はぶら下がり、切れているのも散見される。
「こんな田舎でもライフラインは、地中に埋設しているのかなー?」と訝った。
役所(あるいは、役場)が、年度の予算を消化するためか、または、地元建設業者が長年に渡って要求にした結果のいずれか,あるいは、その両方だろう。 
あれこれと詮索しているうちに、早くも目的の村落に着いた。

神戸市立王子動物園北の自宅から、神戸市役所南にある京橋インターチエンジで阪神高速道路三号神戸線に乗り、須磨から第二神明道路西端、明石西インターチエンジで国道2号線加古川バイパスへと走り、有難い事に、今では無料になっている姫路バイパスから北進し、播但有料道路神埼南ランプで降り、1時間半ほど山道を北西に走れば友の家に到着する。
渋滞の程度にも大きく左右されたが,約二〜三時間要して大学時代からの友の家に九回ほど行き、心からの接待を皆さんから受けて泊らせていただいた家は、もうすぐそこに見える。
最後に訪ねてから九年経過していたが、全然、昔と変わらない友と年老いた両親と祖母四人を目の当たりにした瞬間,なぜか、首から背筋に大きな氷塊を入れられたように、頭から足の先まで、ガタガタと震えだした。
全身に鳥肌が立ち、おぞましい激しい吐き気を催したので、挨拶も簡単にし、一目散にトイレに駈け込んだ。トイレ(と言うより昔懐かしい厠)の中で「皆が、ほとんど齢を重ねているようには見えないのは、何故だろう?」と微かな疑念が頭脳を過る。

ちょうど夕食前であったのであろう。
ジュー、ジュー、パチ、パチ、パチ、パチと、少し水分を含んだ薪が弾ける音がして、暖かそうな囲炉裏には、持ち手が欠けた大きな土鍋に、色とりどりの具が入った雑炊が、グツ、グツ、グツ、グツと音を立てて煮えていて、私の腹はグーと鳴り、思わず、涎がポタ、ポタ、ポタ、ポタと限りなく落ち、板間には小さな池ができた。
つい先程まで、胃がムカツク気持ち悪さは、どこかに飛んで行ってしまった。
「さあ、たくさん召しあがってください」と母
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