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IS【インフィニット・ストラトス】《運命が変わった日》
【第651話】
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塵を巻き上げる。
ISで歩行する機会は少ない、そもそも浮遊できるのだから意味がないと考えるものは多数いる。
だからといって疎かにすれば肝心な時に上手く歩けないという事態もあるかもしれない。
不馴れな歩き方で二〇メートル先の線を目指す成樹――既にヒルトは訓練機の受領を終えて起動設定を行っていた。
不規則な足並みがグラウンドに響き渡る、他の班でも既に訓練は始まっていて徒手格闘戦や射撃等を行っている。
切り結ぶ切っ先の金属音と共に鳴り響く火薬音。
それに合わせて不規則な成樹の歩行音が入り乱れる――そして。
「オッケー、成樹。 行程終わったら順番来るまでに今回のタイムをデータ転送してくれれば良いから。 コア・ネットワーク経由でお願い。 ハイパーセンサーのメニュー表にデータ転送の項目があるはずだから」
「わかった。 ちょっと待って……」
ハイパーセンサーに表示された一覧を眺めていく成樹。
「一夏もタイムデータの転送よろしく」
「おぅ」
短くそう返事をした一夏は直ぐ様データ転送をした。
送られたデータを見てヒルトは怪訝そうにデータを見つめ、一夏に――。
「なあ一夏、幾らなんでも速すぎないか? 全行程やったならもう少し時間が掛かるのが普通だけど?」
「ん? あぁ、起動とか歩行は省かせてもらったからな。 専用機持ってたら起動とかは瞬間展開時に自動的にやるし、歩行はそもそもISで歩かないから無駄だと思う。 現に専用機持ってる皆だってそんな手間かける事しないだろ? ハッハッハッ」
悪びれもなくそう告げる一夏に、ヒルトは無言で送られたデータを消去すると一夏の方へと振り向く。
「悪いけど一夏、最初からやり直し。 専用機だからとか関係なしに今回は最初から起動、飛行、歩行、停止しないと」
「はあ!?」
「いや、専用機だからとか関係なしに誰が入ったからって俺はそれをやってもらわないとな。 例外作れば面倒だし、やり直しな。 嫌なら織斑先生の特別課外授業にしてもらうが?」
「わ、わかったって……」
渋々といった表情で一夏は再度ラファール・リヴァイヴや打鉄が並ぶラインに立った。
「既に起動設定は終えてるんで皆も訓練を開始してください。 俺も参加するんで」
「「はーい!」」
元気よく返事をした女子達、ラファール・リヴァイヴ及び打鉄に乗り込むと起動、そして飛行を開始した。
一夏も同様に最初から起動するのだが――。
「しまった……。 立ったまま降りたから……」
前面装甲が開いたまま、直立して立つ白式。
イージーミス――慣れた人ほど起こしやすいミスをした一夏だ
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