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【完結】戦艦榛名に憑依してしまった提督の話。
0279話『ヒトミとの執務とお洒落事情について』
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この鎮守府は崩壊していたと思います。
だからこそ、一般人の感性を持っている提督は特殊な例だと感じます。
前に演習をしていた時によその鎮守府の子と話をした事がありますけど、とても規律や規則に厳しい提督らしくてストレスを感じている子が多いという話を聞いたことがありますから。
……それが一般的な軍人の姿だとは私も思います。
でも、結局はよそはよそ、うちはうちなんですから気にしたらダメですよね……。
提督は今のままでいいんです。それが魅力なのですから……。

「ヒトミ……? どうした? さっきからころころと表情を変えて……?」
「えっ……い、いえなんでもありません。ただ、そうですね……私は提督と出会えてよかったと感じています……」
「そうか。それなら嬉しいんだけどな」

そんな感じで少し誤魔化してしまいましたけどその後は普通に執務をしている提督のお手伝いをしているという事をやっていました。
少しだけ時間も経過して窓の外を見ればもう暗くなってきていました。

「提督……。暗くなってきましたのでそろそろ艦隊を引き上げましょう……」
「そうだな。夜間哨戒艦隊や遠征艦隊以外はもう戻しておくか」

提督はそれで皆さんに聞こえるように通信をかけていました。
それから外にいた皆さんはわらわらとそれぞれの寮へと戻っていく光景を執務室から見ていました。

「とても、寒そうでしたね……」
「そうだな。さすがに冬なだけあるからな。ヒトミも潜水艦だから寒いところはなれているとはいえ防寒の服は着た方がいいぞ」
「ですが、一応室内の服も来ていますけど……」

潜水艦の皆さんは海に出ない時は普段は基本はジャージなどを着ていますね。
格好は少しダサいかもしれませんけどすぐに海に潜るためにはお洒落なんかに気を回していてはいざという時の出撃に間に合いませんから。

「そうだけど、少しはお洒落も気に回してもいいんじゃないか……? はっちゃんとかは去年は結構な恰好をしていたのを記憶しているんだけどな」
「そうでしたね……」

あの時のはっちゃんはいつも以上に大人みたいな雰囲気を出していましたからね。
それを私達は羨ましい視線を送っていたのも覚えていますね。

「……そうだな。後で服装のカタログを潜水艦のみんなに配るから欲しいものがあったら言ってくれないか? いつもジャージ姿だけじゃ味気ないだろうし」
「そうですね……。後で皆さんと話し合ってみますね。提督、お気遣いありがとうございます」

私はそうお礼を言っておきました。
こういう気遣いも嬉しいと感じています。
だからこれからも提督のもとで頑張りたいと思いました……。




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