『忘れ去られた人々編』
[3/3]
[8]前話 [9]前 最初 [2]次話
せて、自己暗示をかけてからヨナの手料理を食べるのが日課となってしまった。
「出来たよ。お兄ちゃん!」
ビクンッ。台所から聞こえてくるのは妹の嬉しそうな声。でも香って来る臭いは、どちらかと言うと御伽噺に出て来る魔女が釜の中でかき混ぜているスープを彷彿させるものであり、
「いっぱい作ったから、いっぱいおかわりしていっぱい食べてね。
お兄ちゃんは他の人におじさん達に比べたら細くて木の枝みたいだから……だからいっぱい食べて元気にならなきゃね」
満面の笑みで"ソレ"を持って来るヨナ。お兄ちゃん想いな妹に育ってくれてお兄ちゃん冥利に尽きるよ……泣きたいところだが、目の前に出されたのはやはり魔女のスープを思わせる紫色の泡を噴く謎の食材が浮いている液体だった。
「あーんっ」
(差し出されたスプーンを僕は――)
[8]前話 [9]前 最初 [2]次話
※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりを挿む
[7]小説案内ページ
[0]目次に戻る
TOPに戻る
暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ
2024 肥前のポチ