第二幕その四
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「そうなるんだよ」
「そうですか」
「うん、彼もね」
こう恵梨香達に言うのでした。
「そうなるよ」
「まあ何時会える子かわからないから」
ドロシーも言います。
「会えた時はね」
「一緒にですね」
「楽しみましょう」
そうしようというのです。
「遊んでね」
「わかりました、それじゃあ」
「彼のあの体質はどうしてなのか」
ムシノスケは腕を組みぐるぐると歩きながら言いました。
「これは一つの謎だね」
「原因がわからないからね」
「魔法の影響みたいだけれどね」
かかしと樵は立ったままムシノスケに応えました。
「けれどね」
「詳しいことはわからないね」
「そう、だからね」
それでとです、ムシノスケはさらに言うのでした。
「少し研究してみようかな」
「どうして研究するんだい?」
「彼の身体を調べてね」
そうしてとです、カエルマンに答えました。
「血液を調べたりレントゲンで検査してね」
「病気みたいだね」
「いやいや、体質もだよ」
「そうしてだね」
「調べるものだからね」
病気の原因を調べるのと変わらないというのです。
「だからね」
「彼についてはだね」
「一度大学でね」
「その医学部で」
「うん、血液やらを調べてね」
そうしてというのです。
「どうした体質か調べたいね」
「魔法がかかっていたら」
オズマが言うにはです。
「それは血液やお肌の検査でわかるかも知れないわ」
「左様ですな」
「魔法も身体に影響を与えるから」
「若し魔法の影響なら」
「やっぱりね」
「身体にですな」
「その証拠があるわ」
紛れもなく、というのです。
「そうなるわ」
「では機会があれば」
「その時はね」
「彼の同意を得て」
そうしてというのです、ムシノスケ学長も紳士なので決して無理強いをすることはしないのです。
「そうしましょうぞ」
「その時はね」
「それでオズマ姫達は城壁のお話をするとして」
ここで言ったのはガラスの猫でした。
「それでね」
「今何をするかなのね」
「何をして遊ぶの?」
ガラスの猫はドロシーにその透き通ったお顔を向けて尋ねました。
「それで」
「そうね、これからね」
ドロシーはガラスの猫の言葉を受けて考えてから言いました。
「スポーツはどうかしら」
「それをして遊ぶのね」
「陸上競技とかね」
「陸上競技?」
「それはどうかしら」
「じゃあマラソンとかかしら」
ガラスの猫は陸上競技と聞いてこの競技をお話に出しました。
「それとか?」
「あっ、いいわね」
「貴方達もどうかしら」
ドロシーは恵梨香達五人もマラソンに誘いました。
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