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ソードアート・オンライン もう一人の主人公の物語
■■SAO編 主人公:マルバ■■
二人は出会い、そして◆違うよって言わなきゃいけないのに
第二十二話 第五十六層フィールドボス攻略会議
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。始まるみたいだし。」
「そうですね。ちょっと緊張します。」
二人は身を起こし、洞窟へ向かった。ユキはマルバの足元で背景に溶けるように見えなくなる。ピナはそんなユキを横目に見ながら、シリカの肩に飛び乗った。



そして、攻略会議。

一向に進まない攻略会議に苛立ったのか、血盟騎士団副団長のアスナが机を強く叩いた。机の上に載った『ミラージュ・スフィア』の立体映像が一瞬ブレる。
「フィールドボスを、村の中に誘い込みます。そして、ボスが村のNPCを殺している間に、ボスを攻撃、殲滅します!」

その過激な発案にマルバとシリカはとても驚いた。当然のように反論が上がる。最初の反論者は《黒の剣士》、キリトだ。
「ちょっと待ってくれ!NPCは岩や木みたいなオブジェクトとは違う。彼らは……」
「生きている、とでも?」
アスナはあくまでも冷静に、理論的にキリトの反論を切り返した。
「あれは単なるオブジェクトです。たとえ殺されようと、また再湧出(リポップ)するのだから。」

キリトはそれ以上反論できずに黙り込んだ。次なる反論者は……
「待って下さい。いくらリポップするからといって殺してもいい理由にはならないんじゃないですか?」
……新参者、シリカだった。ここに彼女がいるとは思わなかったアスナは目を見張り、シリカの傍らに立つマルバを見やった。彼はシリカと同じような目をしてアスナを見ている。すなわち……彼女の計画が不服なのだ。

「中層プレイヤーがこんなところで何をやっているんですか。」
「わたしは中層プレイヤーじゃありません。攻略会議は今回が初めてですけど。それで、どうなんですか?」
「……リポップするのなら、それはモンスターと同じ。あなたはモンスターが生きているなどと言うつもりはないでしょう?」
「……?何を言っているんですか?モンスターは生きているに決まってるじゃないですか。」

この発言に、あたりは騒然とした。よもやモンスターが生きているなどと言い出すプレイヤーがいるとは思わなかったのだろう。それもそのはず、普通の攻略組にとってみればモンスターは自分たちの経験値とコルの出処以上の意味を持たない。いちいち生きているなどと思ってモンスターに憐憫の情を持つ者などいない……はずだった。

その場のプレイヤーたちが異質なものを見る目でシリカを見た。シリカは予想だにしなかった展開に慌てて、マルバを見やる。マルバはシリカをプレイヤーたちの視線から遠ざけるように立ちはだかった。そんなシリカに対し、アスナは言葉を続ける。
「モンスターが生きている、などという戯言をこの場で聞けることになるとは思いませんでした。なんでそんなことを言い出すのかは分かりませんが、攻略組にそんな甘い考えを持ってモンスターを狩っている者はいません。そんな気持ち
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