こうして、西住みほは原作を崩壊させた
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「まあ、そういうな。ワシをほんのちょっぴり楽しませたご褒美じゃ。新たな特典をプレゼントしておこう。」
「それは何だよ?」
「次に目を覚ました時のお楽しみじゃ」
俺は光に包まれて気を失った。次に目を覚ましたころは、もう俺は西住みほとしての俺ではない。新たな俺の人生が始まるのだろう。この極悪爺さんの目を着けられたからろくな人生でもなさそうだけど。
ーーーー。
決勝戦において事故が起こった。私、西住まほは黒森峰の隊員達の報告を聞いて心情は悲鳴を上げていた。
『副隊長が仲間の戦車を助ける為に川に飛び込みました!!』
そんな報告を聞いて私は本心では「どうして止めなかった!!」と、怒鳴りたい気分だったが、だがそれは西住流の後継者としての西住まほの理性が本人が渦巻く激情を抑えて何とか踏みとどまったのだ。
みほの行動は西住流として邪道と言われるだろう。どんな犠牲を払っても勝利を信条とする西住流はみほの行動を非難するだろうが、だけど心優しい妹が仲間を思って行動するのは当たり前だと何故自分は気がつかなかった。
「直ぐに大会運営に救援を要請しろ!現場の人間は出来る範囲でいい!救助を手助けしろ!ただし、二次災害には気をつけろ!!」
『はい!』
既に無防備になっているみほが乗っているフラッグ車は撃たれているだろう。だけど、そんなことは知った事か。本当は自分が助けに行きたいが、今では間に合いそうにない。何より現在の黒森峰は混乱している。その士気の混乱を収める必要もある。当然だ。あのみほが、あの太陽のようなみほが危険にさらされているのだから。
みほは黒森峰を変えた。みほは常に笑顔だった。分かるか?常にピリピリとしていた黒森峰を、みほが変えたんだ。最初はみほが高等部に入学した時など私の妹という事で姉の七光りと言われていたが、そんな風評は直ぐに吹き飛んだ。誰もが予想しない指揮により七光りと決めつけていた上級生と同年代を黙らせた。しかしそれだけではない。ただ強いというわけではなく、みほの常に笑顔で明るい性格は黒森峰の隊員達を明るくした。誰に対しても笑顔で困ったことがあれば積極的に手助けをした。そして、気がつけばみほの周りは常に笑顔だった。
常勝軍団とよばれた黒森峰の隊員達は厳格であり、常にピリピリしていた。いつも張り詰めた雰囲気だったが、それをみほは黒森峰を年相応の少女達の集団と変えたのだ。それから黒森峰はみほを中心とした集団となった。みほの笑顔で周りも穏やかになり、心情的に余裕が出来た隊員達は王者として更に強くなった。
みほがいたからみんな強くなれた。そして私は西住流後継者という重圧から救ってくれたのもみほだ。私にとってみほは、西住流の西住まほとしてではなく、だだのまほとして見てくれる唯一の存
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