ドラム王国へ
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無事、ルフィ達はB・Wの追っ手を撃破することに成功する。
重症であった巨人のドリーは無事、死の淵から生還し、今は怪我の手当を受けている。
親友であり、戦友でもあったドリーの存命にブロギーは号泣し、涙による滝を作り上げていた。
サンジがB・Wの社長からアラバスタ王国への永久指針を奇しくも入手していたことは渡りに船であった。
喜びの余りビビはサンジに抱き付き、サンジは鼻の下を伸ばしていた。
そして、今ルフィ達はリトルガーデンから発つべくメリー号の舵を切る。
そんな彼らの前には海王類並みの大きさを誇る金魚の怪物が今や立ち塞がっていた。
だが、ドリーとブロギーはただ自分達を信じて前に進めと豪語する。
しかし、そう言われたものの恐いものは恐ろしい。
その証拠に船の誰もが不安の色を隠せずに混乱の極みに至っていた。
「行けー!」
「おい、ルフィ!本当にあいつらは信用できるんだろうな!?」
「ほ…本当にあの化け物に突っ込むの!?」
「そうよ、正気の沙汰じゃないわ!舵を切って今すぐ!」
「諦めろ、手遅れだ」
「いやあああー!」
「まあ、そこまで心配することはないだろ。最悪俺の能力で……」
アキトは普段と変わらぬ様子でその場に佇む。
そんなアキトに希望を見つけたとばかりにナミはすぐさま彼の傍に駆け寄った。
「……」
しかし、アキトは突如、言葉に詰まり、珍しく困惑の表情を浮かべる。
「ど、どうしたのよ、アキト……?」
突然黙り込んだアキトに不安を隠すことが出来ず、アキトへと詰め寄った。
アキトは自身の能力の強大さと利便性の高さを理解している。
しかし、これ程までの巨体を誇る生物に喰われた経験など無いがために、今更ながら心配になってきた。
「……こういった経験がないから自信がなくなってきた」
「ちょっ!?不安になることを言わないでよ!!」
神は死んだとばかりに顔を蒼白にするナミ
そんな絶望的な状況でもアキトは全く動じる様子を見せず、静かに佇んでいた。
しかし、現実は非情にもメリー号は既に超巨大金魚の口の眼前へと進み、逃れる術などあるはずもなくルフィ達は呆気なく飲み込まれてしまう。
「進めー!」
「まっすぐ、まっすぐっ!」
「いやあああー!」
周囲が光無き世界へと豹変し、静寂がその場を包み込む。
一方、巨人族であるドリーとブロギーの2人はお互いの相棒である己の武器を狙いを定めていた。
狙うは眼前の怪物のどてっ腹
─ 全ては自分達の誇りを守ってくれた恩人達のために ─
─ 此処で自身の武器が壊れ
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