原作主人公に転生しました。だげど、もう無理です
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を取り入れて相手に合わせて最適解の戦術を直ぐに実行する事だ。
実際にこれを言う事は簡単で当たり前だろうと思うかも知れないが、実際に実行するのは難しいのだ。あらゆるスポーツにも言える事だが、人は自分に合った型を作る事から始まる。それが自分に合ってるにしろ合ってないにしろ、型を作り、ようやくスタートラインに立つことだ。だが、この型というのがやっかいであり一度自分の型を作ると人は修正する事が難しい。戦車道に対しても同じであり、いきなりこの戦術が有効だから実行しよう言っても「自分達の学校に合わない戦術だ」ではなく「練習した事もない戦術をやっても失敗するだけだと」思う事が過半数を占めるため、こんな戦術は嫌だではなく、練習した事がない動きは失敗するからやらないという事が大きい。だけど、西住みほは違った。
平凡な自分には理解できないが、西住みほは周りがどんなに他の学園で正反対な戦術を提案しても納得させるだけの力があった。初めは難色を示しても周りの人間は徐々に西住みほの戦術を受け入れて実行に移した。そして黒森峰以外の学校では大洗女子学園のように戦車道全国高校生大会において優勝もしており、プロリーグに進んだ時間軸においてもその奇抜な発想と周りを納得させるだけの影響力があり、常に好成績をたたき出していた。この可能性と経験を継承した俺は、これで自分はこの世界の原作を崩さないと思わなかった。その逆で、自分がどれだけ平凡な人間なんだと分からされた気分しかなかった。西住みほと俺では見ている世界が違い過ぎると実感したからだ。それは当然だ。西住みほはあらゆる平行世界において戦車道において常に頂点に立つ成績を残している。中には優勝は二の次で戦車道の講師としての世界もあったが、それでも優秀な人材を育て上げていた。
どんなにあがいても西住みほになれないと諦めた俺は、西住みほという人形を演じる事で周りを誤魔化した。原作のように引っ込み思案だと周りから何かしらされると恐れた俺は常に笑顔でいる事で自分の内面を隠した。あらゆる時間軸の西住みほの戦術を模倣してそれを実行に移した俺は戦車道において好成績をたたき出した。まわりは流石は西住流だ。流石は西住まほの妹だと褒めるが違う。俺はただ最適な方法を知っているから、それを実行に移しているだけなんだ。それでも実行に移して常に失敗したらどうしようと、常にビクビクしている。俺が失敗したら西住みほの名に傷がつくんじゃないかと俺は常に戦車道をやる事に対して恐怖していた。
だけど、それを知らない皆は……。
「流石は西住流の次女だ」
違う
「長女に続き次女も優秀ですな」
違う違う
「これで西住流も安泰ですな」
違う違う違う
「私はみほの姉である事が誇らしいよ」
違う違う違う違う違う違う違う違う違う違
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