第二章「クルセイド編」
第十二話「平穏な日々に」
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もドラギオンの調子はバッチリだ!』って。」
「おおそうか、じゃあ『エレギオは満面のにこやかな笑みで良くやった』って言ってたって伝えてくれ。にこやかな満面のって所が大事だぞ、わかるな?モール。」
「じゃあその通りにやってくださいよ〜」
そう笑いながらモールは言った。
「じゃあ俺は作業に戻りますぜ兄貴、ジャックさんい折檻されないように気を付けるっす。」
「余計なお世話だよ。」
と、最後にエレギオが言ったのはもう聞こえてないだろう。その集中力をみて頼もしく思った。この建物の看板には『情報屋、もぐらのあなぐら』と書いてあった。かなり繁盛してるのはこのモールのコンピューターの才能あってだろう。
『もぐらのあなぐら』を後にしてエレギオは空を見上げた。
「今日も『クルセイド』は平和ですよ、っと。」
鼻歌を歌いながら歩き出した。こんな事を言いながらこの次元世界『クルセイド』が一枚岩でないことを誰よりも良く知っているのがこのエレギオと言う男なのだが。
そんな訳ありエレギオは朝ご飯に道中の屋台でホットドッグを買った。
「むぐむぐ...」
そんな音をたてて、大人の男には少し小さいそのホットドッグを三口で飲み込もうとした時、鳩がいたのでソーセージだけを食べきって残ったパンの切れ端をそーれと投げてやった。群がった鳩の横を通り過ぎてサンドウィッチのほうが良かったか?と言う風に自問自答する。こう言う事はドラゴンソウルには相談しない。エレギオは自分の相方がこういう話を振ると決まってぶっきらぼうに「どっちでもいいじゃないですかそんなの」と言うのを知っていた。
やがてエレギオは町を出て、広い荒野に出た。彼の鋭い嗅覚は直ぐに火薬の臭いを嗅ぎ当てた。
「ああそっか、あれ三日前か。」
時空管理局とそれに反抗する反管理局連合...通称『反管』と呼ばれる組織が小競り合いを繰り広げたのは。この臭いはその名残だろう。一般に火薬を使った武器は質量兵器と呼ばれ管理局にとってみれば取締りの対象になるが反管理局連合からしてみればそんな事は知ったこっちゃないと言うことで使われる。この匂いはその名残だろう。
「うげっ!?これ頭蓋骨じゃん!?」
歩いていて蹴飛ばした白いものを見てエレギオは顔をしかめた。
(完全に骨になってやがるな...三日前のじゃなくてもっとか)
なんにせよ余り気持ちの良い物ではない。近くの土を軽く掘り起こして埋めてやった後なむなむと手を合わせた。
「管理局か反管か知らねえけど...成仏しろよ。」
そうエレギオは言った。
「まったく...クルセイドは都市部から一歩でたらこれだかんなぁ、何時までたってもこれには慣れないぜ。」
「それは今にはじまった事
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