第七章 C.D.の計略
オルタの行き先
[3/5]
[8]前話 [1]次 [9]前 最後 最初 [2]次話
皆からの悪意を一身に受け「アイツが悪いのだ」と言われ続けてあらゆるものの捌け口にされた。
「悪であれ」と望まれたそれが敗退し、魔力となって聖杯に呑まれた結果が今の大聖杯。
願いをかなえる大聖杯に、そんな存在自体が「願い」である彼がぶち込まれたのだから、それは当然真っ黒に。
結果、冬木の大聖杯は願いをマイナス方面の過程で叶えるような粗悪品になってしまいました、ということだ。
なるほど、そんな大聖杯ならば、あのオルタが狙うのもわかる。
ならば、早急にその場に赴き、オルタを迎え撃つ準備をしなければならないだろう。
「どこですか!」
「まあ落ち着いてって。大聖杯のある柳洞寺にはキャスターとアサシンがいるわ」
「あの二人が早々に敗れるとは思えません」
「相手がアンタら・・・その、仮面ライダーを倒すような敵だってんなら、こっちの段階で準備することが山ほどあるのよね〜」
仮面ライダーと言えば、「EARTH」内でもそれ相応の力の持ち主。
それも、どの戦士も百戦錬磨の強者だ。それを倒すような奴ならば、それなりの準備をしなければ。
「士郎、宝石剣用意できる?」
「ああ・・・って、あれまで持ち出すのか!?」
「同然でしょ。あと、あそこで戦うなら桜の協力もあったほうがいいわね・・・・」
「それと、協会のシスターにも報告をやっておかねばなるまい」
「あー、あいつにか・・・」
「それはじゃあ「EARTH」のほうからやっておきますよ」
「そう?いやー、協会に貸し作んの抵抗あったのよねー」
あっはっはっは!と笑う凛。
というかこの場合、協会にというよりはあのシスターに、というべきだろうが。
「使い魔は飛ばしてるし、何かあったらこっちですぐにわかるわ。それまでに」
何とかしよう、ということだ。
果たして、オルタはいつ来るのか。
そろそろ日も落ちる。
西日の光が嫌に目に刺さる。
否な予感が、する。
------------------------------------------------------------
ユラリと、一人の男がバイクにまたがって柳洞寺の山の中にそのまま入っていった。
他にも通行車両があったにも関わらず、それらの車は一切それに気付かないままだった。
急な斜面の山道を走っていくバイク。
恐ろしいほど音を立てているのに、木に止まっている鳥はバイクに気づきもしない。
そうして、当然のようにバイクはキャスターの結界に触れ
「ふーぅん」
とかいう声と共に、ごく普通に通過していった。
彼が通過する瞬間だけ、まるで風に揺らめ
[8]前話 [1]次 [9]前 最後 最初 [2]次話
※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりを挿む
[7]小説案内ページ
[0]目次に戻る
TOPに戻る
暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ
2025 肥前のポチ