第11話
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4月17日、早朝――――
〜第U分校・教官室〜
翌朝、機甲兵教練の直前の時間リィン達はミーティングをしていた。
「―――本日からの機甲兵教練は第U分校にとって重要な意味を持つ。合同教練を行う戦術科と特務科、バックアップを担当する主計科共々、万全な状態に仕上げてもらいたい。週末の”特別演習”に向けてな。」
「………了解しました。」
「まあ正直、1日そこらでどこまで仕込めるかわからんが……」
「でも、生徒達が身につけられるよう可能なかぎりサポートします!」
「クク、ガキ共全員は厳しいかもしれねぇが最低でも分校にある機甲兵全てをいつでも実戦投入できる状態にまでは仕上げるつもりだから、大船に乗ったつもりでいていいぜ。」
「うふふ、生徒達の機甲兵の操縦の慣れ次第になるけど、もし一人でも実戦に投入できるレベルまで身につけたら”パテル=マテル”にも生徒達の練習相手をしてもらうつもりよ。」
「教練中に生徒達が怪我などをすれば、治癒術で完全に怪我を治しますので、そちらはお任せ下さい。」
ミーティングを進行しているミハイル少佐の言葉に対してリィン達教官陣はそれぞれの答えを口にした。
「よろしく頼む。さっそく準備に取り掛かってもらおう―――と言いたいところだが。その前にシュバルツァー、確認しておきたい事がある。」
「自分、ですか?」
「ああ、今朝ある運送会社から問い合わせがあってな。昨日、リーヴスに配達に行った折、とある黒髪の青年に業務を手伝って貰ったとか。かの有名な”灰色の騎士”にどことなく似ていたそうだが……?」
ミハイル少佐の問いかけを聞いたリィンは自由行動日に、届ける場所がわからなく困っていた運送業者の配達を手伝った事を思い出した。
「ああ、あの時の……どうにも放っておけなくて……その、何かまずかったですか?」
「……やはり君だったか。町の住民からも似たような連絡が入って来ていたが……」
「アハハ……お兄様らしいというか。」
「支援課にいた頃も率先して雑用を引き受けていたものなぁ。」
リィンの答えを聞いて若干呆れた表情で答えたミハイル少佐の話を聞いたセレーネとランディはそれぞれ苦笑し
「はは、懐かしいな。」
「ふふっ、そんな事があったんだ。………なんだか、わたしもちょっと懐かしくなってくるよ。」
リィンは懐かしそうに支援課にいた頃を思い出し、リィン達の会話を聞いていたトワもリィン同様過去を思い出していた。
「コホン、責めるつもりはないが少しは立場を考えたらどうかね?軍事学校たる士官学院の教官、それも”灰色の騎士”が下らん雑用を引き受けるなど―――」
「―――いえ、私はそうは思いません。それど
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