83 帰還
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から永沢が出てきた。
「どうしたんだい?藤木君」
「君のためにお土産を買ってきたんだ」
藤木はお土産を永沢に差し出した。
「僕にかい!?どれ、ふうん、飛騨高山行ってきたのか」
「うん、そうだよ」
「ありがとう。礼をするよ」
いつも藤木に嫌味を言う永沢もさすがに今日ばかりは友達として藤木に謝意を示したのだった。
「じゃあ、また学校でね」
藤木はそう言って帰っていった。
「うん・・・」
そして学校へ行く日となった。藤木が教室に入るとそこはいつもと変わらない3年4組の姿があった。少しして、花輪が入ってきた。紙袋を3つも持っている。
「Hey、good morning、everyone!今日は皆にお土産を買ってきたのさ。是非受け取ってくれたまえ」
花輪は皆にお土産を渡した。それも一人一箱。藤木は非常に驚いた。
(花輪クン、皆のためにわざわざそんなに買うなんて・・・)
藤木はやはり自分は花輪に勝てないと思った。そして花輪は藤木にも渡そうとする。
「僕にもいいのかい?僕も行ったのにわざわざ・・・」
「いいのさ。気にしないでくれたまえ、藤木クン」
「あ、ありがとう・・・」
「あ、そうそう、ルリ子が君のskete姿が格好良かったと言っていたよ。また、日本に来たら君とsketeしたいってさ」
「ルリ子ちゃんがかい!?あ、ありがとう・・・」
藤木は自分のスケート姿で人を魅了させる事ができる事に誇りを感じていた。みどりも自分を好きになったのはスケートする姿に惚れたからだというし、あの片山という男も自分を高評価していた。ルリ子も可愛くて、あの時は心を奪われそうになったが、自分には他に好きな人が二人いるので、その二人を裏切る事はできない。しかし、またルリ子に会いたいと藤木は思った。
「あれ、一つ余ってるぜ!」
はまじが紙袋の中のお土産のお菓子が余っている事に気付いた。
「ああ、それは戸川先生の分だよsenhor」
「へー、先生にまであげるなんて気が利くなー」
そして戸川先生が入ってきた。花輪は戸川先生にお土産を渡す。
「先生、これ僕のお土産です。是非受け取ってください」
「え、私にですか?ありがとうございます。是非妻と頂きたいと思います」
(花輪クン、先生の分まで・・・、僕なんて永沢君にしかお土産をあげていない・・・)
藤木は切なさ感じた。
休み時間、藤木は永沢に話しかけられた。
「藤木君、昨日お土産ありがとう。父さんに母さんと一緒に食べたよ。美味しかったよ」
「永沢君、ありがとう・・・」
「ところで花輪クンも飛騨高山に行ったのかい?」
「う、うん、そうさ・・・」
「一緒に行ったのかい?」
「いや、別行動だよ!」
「私と藤木君で一緒に行ったのよ。そしたら偶然花
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