0273話『正月の胃休めに』
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て、
「あ、やっぱり望月に初雪はここにいたか」
「んあ? どうしたの司令官……?」
「初雪達になにか用……?」
「ああ。どうせ二人は暇しているだろうからとの鳳翔さんの推薦で今日は『七草がゆの日』ということで料理作りを手伝ってほしいとの事だ」
「えー? だるいなー」
「右に同じ……」
そんな二人に提督はやれやれと言いながらも、
「そんな感じだと二人の今日のお夕飯は悲惨な事になるぞ? いいのか……?」
「そ、それは……嫌だけど……」
「でも、出るのは寒いし……」
なお強情な二人をよそに、
「はいはい! 司令官、水無月手伝いたい!」
「ボクも……手伝いたいところだけどそろそろ遠征に行かないといけないからね。残念……」
「そうか。二人はいい子だなー」
それで提督に頭を撫でられて嬉しそうに笑みを浮かべる二人を見て、少し悔しさが出てきたのか、
「……わかったよぅ。あたしもやるからさ……」
「初雪、たまにはやる子だよ……?」
と言ってのそのそと炬燵から出てくる二人。
そんな二人に提督は笑みを浮かべながらも、
「それじゃ頑張っていくとしようか。もう他の子も七草がゆのお手伝いをしているところだから」
「わーい! 早く行こう司令官!」
「うー……付き合いたいけどボクはもう行くね」
提督に抱きつく水無月を見て少し名残惜しそうに皐月は遠征艦隊の部屋へと向かっていった。
そんな感じで四人で鳳翔さんが七草がゆを作っている食堂へと顔を出していくと、
「あ、提督。望月さんと初雪さんを連れてきてくれたんですね」
「はい。少しだけ面倒くさがりましたけどなんとか連れてこれました」
「そうですか、ありがとうございます」
提督に感謝の言葉を述べながらも鳳翔さんは二人及び水無月に目を向けて、
「それじゃ三人とも。頑張って作りましょうね。今夜はみなさんで揃って七草がゆも食べようと思いますから」
「七草がゆかー。やっぱり苦いのかな……?」
「そんなことはありませんよ水無月さん。草にも味はありますし独特の味はするでしょうがお味噌汁みたいなものですから」
「そっかー」
鳳翔さんと楽しそうに話す水無月をよそに、
「それじゃ望月に初雪。二人ともしっかりと鳳翔さんのお手伝いをするんだぞ?」
「わかってるって!」
「たまには頑張るよ……」
「それでよし。それじゃ鳳翔さん、後はお願いしますね」
「わかりました」
それで提督は部屋を出て行った。
それから二人はだるそうな顔をしながらもしっかりとお手伝いをしてその晩にはみんなで七草がゆを含めた料理を食べて嬉しそうにしていたという。
ちなみに望月と初雪が手伝った事を言うとみんなは揃って驚いていたというオマケ付きである。これが普段の行
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