暁 〜小説投稿サイト〜
とある3年4組の卑怯者
82 氷滑(スケート)
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でいるんだい?」
 藤木は知らない人に声をかけられて驚いた。
「し、静岡県の清水です・・・」
 藤木は少し怯えながら答えた。
「なるほど、清水は漁港があって暖かい所だからスケートなどそこまで盛んではない。君は本当に小学生とは思えないよ。旅行でここに来ているのかい?」
「はい、そうです」
「是非、君の名前を聞かせて欲しい。今まで私が見た子の中でも素晴らしいからね。その名を是非刻みたい」
「はあ、藤木茂っていいます」
「なるほど、藤木茂君か。またどこかで会いたいもんだね」
「ところで、おじさんは誰ですか?」
「おっと、失礼、おじさんはただのスケート好きなだけだよ。片山と言う者だ。ではさようなら」
 片山と名乗った男はそう言って去った。
「何がしたかったんだろう・・・?」

 そして旅館に帰る時間となった。藤木とリリィは花輪達と泊まる旅館は別だったが、親切にもヒデじいが運転するマイクロバスで送ってもらったのだった。なお、花輪達は次の日にはスキーをやる予定らしい。
「それじゃあ、また学校でね」
「ええ」
「じゃあね、皆」
「Good bye!」
「さようなら」
 藤木とリリィはヒデじいのマイクロバスから降りた。
「藤木クンの氷滑(スケート)凄かったわね。本当の選手みたい!」
「ははは、似たようなことをルリ子ちゃんにも言われたよ。でもあんなの僕にとっては基本中の基本だよ。もっと凄い技もできるよ」
「へえ、帰ったらまたいつか氷滑(スケート)しよう!」
「うん、いいよ」
 藤木は幸せな気分に浸っていた。
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