0272話『報告書と相次ぐ改二の情報』
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」
「わかった。見せてくれ」
「はい、それでは」
大淀がそれで手持ちの資料から一枚の紙を提督に渡す。
それを受け取った提督はすぐに目を通して、驚いた。
「一月中に軽巡洋艦と駆逐艦の二隻に改二だと? さらには二月には『捷一号作戦に出撃、シブヤン海を抜けレイテ湾突入を目指したある「戦艦」の改二改装』だと!?」
その情報にはさすがの提督も驚愕の二文字をするに値するほどの衝撃だったことは分かるだろう。
「多分ですがレイテ沖海戦に向けての改二だと思われますので軽巡洋艦に関しましては改二になっていないのは私と能代さんと矢矧さんくらいだと思われますから、有力なのは能代さん辺りだと思いますね」
「どうしてだ? 大淀ももしかしたらあるかもしれないじゃないか」
大淀の発言に提督は疑問を感じたのでそう聞いた。
だけどその大淀が苦笑いを浮かべながら、
「そうなのですけど……まさか私が来たらとも思いますけど、大本営がまだまだ私の改装はしないかもしれないというのが本音なんですよね。
そして矢矧さんに関しましては坊ノ岬沖がモチーフの海戦でない限りは保留されると思いますから」
「なるほど……それなら駆逐艦はともかくシブヤン海絡みでの戦艦はもう誰かに絞られてくるよな? 少し資源的に怖い気持ちもあるけど……」
「そうですね……間違いがなければ武蔵さんが改二になるのでしょうね。今現在も大型建造では武蔵さんの建造率は上がっていますしね。
ただでさえ強力な大和型ですのに改二になったらどんな力を発揮するか楽しみでもありますけど、同時に消費燃料弾薬がどれだけ増加するかと考えると恐ろしくも感じますね」
「そうだな。そしてこんなタイミングを逃したら改二にはなれないだろうからな」
それで提督と大淀は二人して渇いた笑みを零しているのであった。
そんな二人を見てられなかったのか榛名はこう言った。
《提督も大淀さんもそんなに後ろ向きではいけませんよ! せっかく改二になれるかもしれないのにそれを聞いたら武蔵さんが悲しみますよ!》
「そう、だな。ありがとう、榛名。危うく武蔵に悲しい思いをさせるところだった」
「そうですね。資材が減るのならまた回復させればそれでいい事ですよね」
どうにかそれで二人も暗い考えはやめることができた。
「それじゃ戦艦の件はこれでいいとして、残りの駆逐艦だけど……これは噂の村雨なのだろうかね?」
「こればかりは分かりませんね。まだ誰のヒントも得られていませんから」
「おそらくだけど数日中に情報が来ると思うからそれから練度を上げてもいいとは思っているんだ。誰になっても今のところは安定しているからな。先日に高波も練度70になったことで残りは七人になったし……」
「そうですね。村雨さんも現在は練度71で遠征艦隊
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