Knight's & Magic & Carrier 3
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幻晶騎士ですら登るのが大変そうな壁とも呼べる谷と、その谷間を塞ぐ関が聳え立っていた。それを守るように森のなかに居た幻晶騎士が駆動状態でも2個中隊いる。また、関には中型小型のダインスレイブが合計で8基見える。
「最優先でこっちに回したみたいですね。関内に魔力転換炉が結構仕込んであるみたいですし」
「関全体に大規模な皮膚強化と肉体強化がかかってますね。大型のダインスレイブじゃないと抜けそうにないですね」
「お主らなら一目見ただけで見抜くか。この先が生産地だ」
関内を通過中もエルは初めて見る型の幻晶騎士をつぶさに観察し、オレは関の魔術をつぶさに観察する。
「魔力効率は、オレのほうが上だな。というより、全体的に古い感じがするな」
「幻晶騎士も何処か、この場所に合っていない感じがします。森の中での護衛も行うための仕様なのでしょうが、2機種を運用した方がいいと思いますね」
「ここはFAプランを売り込むチャンスか?」
「興味本位ですが、この関を貴方達が突破するならどうしますか?」
オルヴァー所長の質問にオレとエルは即答する。
「突破だけなら緊急展開滑走翼で上から通り抜けるか」
「もしくは地面がそこまで踏み固められていませんから大型ドリルで穴を掘ってスルーが予算的にも楽ですね」
陛下とオルヴァー所長が引いているが、これはスマートに解決したときだ。
「落とすとすれば、予算度外視で森の入口からスレイプニールのアームストロングと中型ダインスレイブで森を切り開きながら、そのまま関を大型ダインスレイブで破砕します。もしくは魔力転換炉を使い捨ての爆弾にして吹き飛ばすかですね。もったいないので絶対にしませんけど」
「時間度外視なら森の地下に拠点を築いて、甲冑騎士の斥候型をベースに更に改良を施して暗殺なり、毒を撒いたり、夜中に大きな音を鳴らしたりで戦闘力を削るだけ削ってを繰り返してじっくりと料理でしょうね。おはようからお休みどころかそのまま徹夜で嫌がらせですね。こっちは3交代制位で回せば関側の体制にもよるけど2ヶ月でガタガタにはなるかな?こっち側の練度次第だけど。面倒だから絶対にやりたくないけど」
正直、最初に出した緊急展開滑走翼で夜間迷彩を施してやるのが一番簡単だろうな。陛下達が更に引いているが、質問してきたのは二人だからな。
馬車が緩やかな上り道を上っていき、峰を越えた所で目的地が見えた。四方を山に囲まれた盆地に存在する森。その中央に明らかに人の手が入った上で前世での物語に出てくるような大樹とそれらを利用した建造物の数々。
「あれがわしらの目的地、アルフヘイムである」
発音が少し異なるだけでほぼ妖精郷と同じだろう名前に確信する。
「アルフヘイムとは秘匿者の末裔、魔と技の民、
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